7.目覚め ページ8
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私が目覚めたのは自室のベットの上だった。
目の前には天井と…
「や、A」
『イル…にぃ?』
私が目を擦りながら起き上がると、イル兄は立ち上がった。
私の顔色を見て「平気そうだね」と言う。
うーん…確かに、どこも悪くない…
私は、腕を上げたり手をグーパーしてみたりする。
確か…倒れたんだっけ?
私は、その時を思い出して青ざめる。
は、初めてでも気絶しちゃったのはまずくない…!?
私が慌て出すと、イル兄が察してくれたのか、頭を撫でてくれた。
「焦んなくても大丈夫。しょうがないし。」
『ん〜…そっかぁ…』
私はなんとも言えないもどかしさで、顔を顰めつつも答える。
すると、イル兄が何かを考え出した。
「念を教える…か。」
『?』
小さい声すぎて聞こえず、私は首を傾げる。
そんな私にイル兄はなんでもないよと言い、はぐらかされてしまった。
むぅ…っと唇と尖らせると、イル兄はそう言えばとポンっと手を打つ。
「A、五歳の誕生日が来たら、父さんが一緒に任務に連れて行ってくれるってよ。」
『ほんとっ!?』
私がそう言うと、イル兄はうんと頷く。
お父さんと任務に行ける…!
私がわーいと喜んでいると、イル兄の一言で気分がだだ下がりになった。
「ま、Aはまだ二歳だからまだまだだけど。」
(もー!私だってもうすぐ三歳だもん!)
(そうか…もうすぐ三歳か。)
(ふふんっ、そうだよ!)
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作者名:ふぃあろ・宮夢 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uekukz/
作成日時:2020年11月9日 21時