3.弟 ページ4
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Aside
どうもはじめまして、私はA・ゾルディックって言います!
今日はね!!
弟が産まれたんだって!!
私はまだ弟に会っちゃいけないって言われて、お母様の部屋以外に居る。
私はまだおぼつかない足でちょこちょこと歩く。
私が歩いていると、イルミことイル兄が前から歩いてきた。
私はイル兄の姿を見つけ、小走りで向かう。
『イルにぃ!』
「…なんだ、Aか。どうした?」
イル兄はそう言って私の目線に合わせるように屈む。
私はそんなイル兄に向かって、両手を伸ばした。
『イルにぃ!だっこぉ!』
私がそう言うと、イル兄はやれやれといった様に私を抱き上げる。
わぁ、イル兄に久しぶりにだっこしてもらったぁ!
私は一気に高くなった目線にきゃっきゃっと騒いでいると、イル兄に「Aうるさいよ」と言われてしまった。
むぅ…いーじゃん別にぃ…
私が頬を膨らますと、イル兄は一瞬ピキッと固まったが、すぐにいつもの能面に戻ってしまった。
…?イル兄、どうしたんだろ?
私が?の視線を向けていると、イル兄はチラッと私を見て、歩きだした。
「A、他の男にはそう言う顔しちゃ駄目だよ。」
『?…分かった?』
イル兄はため息をついた後、お母様が寝ている部屋に連れてこられた。
もう弟に会っていいのかな!?
私が期待の目をイル兄に向けていると、イル兄は仕方なさそうにコクリと頷いた。
イル兄が部屋の扉を開けると、部屋にはお母様が横たわっていて、お母様の腕の中には私と同じ銀髪の赤ちゃんが抱かれていた。
わぁぁぁ!弟だ!!
私はイル兄の腕の中から解放してもらい、お母様と弟に駆け寄る。
お母様の腕の中にいる弟は、まだ短いものの、銀髪の髪が生えていて、私と同じで嬉しかった。
えへへ〜、可愛い〜!!
私の頬はゆるゆると緩くなっていく。
『お母様!この子の名前はなんて言うの?』
「キルアよ!キルア・ゾルディック。Aちゃんは今日からお姉ちゃんになるのよ!」
私が…お姉ちゃん…!!
んふふ、嬉しい〜!
私の頬がまた緩みだしたのを見て、お母様とイル兄が微笑んでいた。
…イル兄は口角を上げただけなんだけどね。
(今日から私もお姉ちゃん!)
(…Aにお姉ちゃんなんて出来るの?)
(で、出来るもん!…多分)
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作者名:ふぃあろ・宮夢 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uekukz/
作成日時:2020年11月9日 21時