えっとライバルですけど……???3.5【wrwrd!】 (ページ35)

今日:26 hit、昨日:10 hit、合計:17,040 hit

▼ ページ35

傷を見てペ神は黙ってしまった。

『ぺ、ペ神…？どうしたの？』

sn「…Aちゃん、落ち着いて聞いて欲しい」

『え？あ、うん…』

sn「…Aの命はは」

「もう長くない」

『えっ…？』

sn「ただの学校にいる保健室の先生っていう印象だろうけどこれでも医師だから、見ててすごい…俺も嫌になったし察した時は嫌やった」

『私もう長く生きられないの？』

sn「…察して欲しい」

『そっか』

sn「やりたいこととかないの…？」

『やりたいことかぁ…。』

『私みんなが笑顔ならそれでいいし。』

sn「…A、変わってないんやな。」

『そうかなぁ』

私は照れた。
ペ神は悲しそうな笑顔を向けるけれど
私はにも出来なかった。
作り笑顔で誤魔化すしか無かった。

sn「誰かに話すの？」

『んー。どうしようかなぁって。』

少し目を細めてそう言う。
ベッドはふわふわで。

『ペ神との秘密でもいいけど、兄さんにも言っておかなきゃだしなぁと思って』

sn「俺とだけの？」

『うん、そういうの楽しくない？』

sn「…楽しそうだね」

『でしょっ！』

上半身をあげるとまた
収まっていた痛さが込み上げてきた。

『ｯ!!』

sn「ほーら、無理しないの。」

私をまた寝かせるペ神は
小さい子を安心させる
お母さんのようで。

『…うん』

素直に従った。

＿＿

pe「…傷まだあるんだね」

『うん』

pe「もうなくなったのかと…」

『そーねぇ、ずっとあるで。』

pe「…ごめんね」

兄さんは傷を触りながら
そう言ってきた。

『兄さん？』

pe「俺があの時家にいればよかったのに…ｯ」

『…大丈夫だよぉ。』

お得意の励ましと作り笑顔で
あなたを撫でながらそう言う。

pe「無理して笑顔作らないでｯ…」

『！』

pe「俺辛いよｯ…、なんでｯ」

『…』

pe「俺を頼ってよ…」

『…ごめんね』

pe「んｯ…」

手を広げる兄さんの目は
涙で溢れかえっている。

『にいさｯ…ぅｯ…！』

pe「沢山泣けｯ…！溜め込んでることも全部っ！」

兄さんの声に私は
励まされるだけだから。

私にはレイアだっているんだよ。

あ。
あのこと話さなきゃ。

＿＿

sn「やっぱりお兄さんには話しておきな？」

＿＿

…言わなくっちゃ。

『ねぇ兄さん』

pe「ん？」

『…そのさ』

pe「いいよ、なんでも受け止めるから」

上から聞こえる声に安心して
私は口を開いた。

『私』