【名前変換オリジナル】先生こーりゃくっ！！2

69話 ページ22

2日目は午後から遊園地に来ていた。
修学旅行なのに学んでいることが少ない気がする。

メジャーなアトラクションをだいたい終えると、空はオレンジがかってきていた。

「最後にあれ乗らねー？」

男子部員の一人が指さしたのは観覧車で、私は思わず吹き出した。

「意外に感傷的なタイプ？」
「ちげーよ！」
「誰と誰で乗る？」
「こういうのは男女で乗るのが相場だろ！」
「数合わねーじゃん」

結局、ノートを破って作ったくじ引きで相手を決めることになった。

「先生も乗ろうぜ！」
「俺も？別にいいけど」
「えー、俺先生とふたりで観覧車とか絶対やだ……痛い痛い痛い！！」

軽口を叩いた男子がこめかみをグリグリされていた。

「みんなくじ引いたー？……よし、じゃあ開いていいよー」

私は歪な形の小さな紙を開いた。

「……三角」

小さな三角形が書いてある。
周囲を見渡すと、優璃が声を掛けてきた。

「何の形だった？」
「三角」

優璃はにこっと笑う。

「じゃあ一緒に乗れるね」

……あー、危うく惚れるところだった。

「俺も三角だぞ」

振り返ると、深淵先生が小さな紙をひらひらさせている。

「わ、私も……」

春原さんの持っている紙にも三角が書いてあった。

「……クジ作ったの誰だっけ？」
「……お、おれ」

手を挙げて出てきた男子に、私はくじを見せる。

「三角が4つあるんだけど、間違えて作った？」
「いや……」

少し考えたその男子は、ハッとしたように手を叩いた。

「逆三角形と三角形って、クジにしたら同じか！」

なんとなく脱力感を覚えた。

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