3150組と私。 (ページ2)

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「あれは知ってる？あれ。」

『あれ、あの人なんか見たことはあるけど、名前は分からないや。』

ももは、5人組の中の1番背が低いセンター分けの男子を指さした。

「あれは、安嶋秀生。運動神経抜群らしく、アクロバットも出来るって言う噂。身長が低いって言うと怒る。気にしているらしい。」

『へぇ〜。中々キャラが濃さそうだね。』

「次はあれ。」

ももは、5人組の中で背が1番高くフワフワしていそうな男子を指さした。

「あれは、内村颯太。天然で頭悪そうに見えるけど、学年上位に入るほどとても頭が良い。手足が長く、ちょっとサイコパスらしい。」

『え…サイコパス…笑笑』

「内村くんの隣のあの人は…」

ももは、5人組の真ん中にいる、高校生なのに金よりの茶色に染めてる、ちょっと怖そうな人を指さした。

「あれは、元木湧。どーやら、仲良い人以外にはとても冷たく怖いって噂。いわゆるカースト1位の人。だけど、たまに優しく微笑む時があってそういう所がいいのか、女子からは人気らしい。」

『怖いのか優しいのか分かんないね。』

「1番右のあの人は…」

ももは、目がでかく可愛いらしい女の子みたいな男子を指さした。

「あれは、平塚翔馬。目がでかく可愛いから歩くプリクラって言われてるらしい。愛されキャラで末っ子タイプ。」

『確かに、可愛いかも…。』

「最後！あれは…」

ももは、オシャレに気を使っていて、誰が見てもイケメンって思うような人を指さした。

「あれは、黒田光輝。オシャレで、女子に優しいから放課後は女子からの誘いが止まらないらしい。だけど、女子と2人きりでは行ったことがなく、男子が1人でもいないと遊ばないらしい。」

『女たらしに見えるけど女たらしじゃないんだ…』

「どう？いい人はいた？」

私は、まだよく分からないから曖昧な返事をした。

『うーん。私には魅力が分からないや笑』

そういうと、ももは呆れたように返事をした。

「そんなんだから、いつまでたっても彼氏どころか男子とも話せないんだよ〜」

そう。私は、高校始まってから1度も男子と話したことない。中学でもそんな話すことがないまま終わり、3150組なんてもってのほかだ。

「あっ。行っちゃった〜3150組。じゃあ私達も体育行くか！」

『うん。そうだね。』

――これが3150組と私の初めての出会いだ。――