30：入学 ページ33
春季休業中はテキストも早々に終わらせ、予習も程々に、日々トレーニングに明け暮れた。
そして、入学当日。まだ硬いローファーを履いて、つま先で地面を軽く叩く。
普段よりも軽いリュックサックと、少しだけ鼓動が速い心臓は入試以来。真新しい雄英の制服を見下ろし、深呼吸をした。
「行ってきます」
「ああ…気をつけろ、いろいろと」
「…？」
鋼兄さんも雄英卒業生だが、学校に行くのに「気をつけろ」とは。雄英卒業生にしかわからない何かがあるのだろうか……不穏な忠告をよそに、外では八分咲きの桜が朝日に照らされていた。
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複数の科を持つ雄英高校は、端的に言えばマンモス校。人の流れが途絶えない昇降口を過ぎたあたりで、後ろから声を掛けられる。
「赤獅さん？」
紫色の髪と、濃い隈に縁取られた瞳。
「…心操さん、おはようございます」
「おはよう…受かったんだ、ヒーロー科」
昇降口を過ぎると、学年と所属する科によって行く先が分かれる。私が向かう先はヒーロー科。心操さんは、普通科のようだ。
「はい。と言っても、まだまだスタート地点ですけれどね…心操さんは、普通科ですか？」
「あぁ、普通科と併願してたから…まあ、普通科からヒーロー科に編入することもできなくはないらしいけど……」
「あら、では学友になる日を楽しみにしてますね」
「簡単に言ってくれるな。そっちこそ、ヒーロー科除籍とかされないように気ぃつけなよ」
軽く笑いあって別れ、教室への廊下を歩く。編入制度……確かに、あの試験では測りきれない個性や伸び方がある。そういう入り口もあるのだ。
考え事をしながら歩いていると、少し先に覚えのある、色素の薄い金髪が見えた。
「…爆豪さん？」
「あ゛？…怪力女」
……怪力女……間違いではないけれど。
人の名前を覚えない
「赤獅遥といいます。爆豪さんのことは緑谷さんから少し聞きまして」
「デクだぁ！？てめェあのクソナードと知り合いかよ」
緑谷さんの名前を聞いた瞬間、目に見えて機嫌が悪くなる。そういえば、爆豪さんは緑谷さんを目の敵にしているのだったか……。
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らべんだー - いつも楽しませていただいてます！アリババ君は出てくるのでしょうか、、出てきてほしい！です！ (2020年5月6日 1時) (
レス) id: e9a4cf0eda (このIDを非表示/違反報告)
AYAAYA(プロフ) - 握力で測定器へし折りそうだねー (2019年6月22日 17時) (レス) id: df90ade64c (このIDを非表示/違反報告)
李鈴(プロフ) - あぁぁ、最っ高！こういうの欲しかったんです！ありがとうございます(><) (2019年2月12日 9時) (レス) id: ff3f8f1243 (このIDを非表示/違反報告)
操菜 荘椏(プロフ) - 続きが気になります！頑張ってください！ (2019年1月8日 22時) (レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
やっかちゃん(プロフ) - 夢小説読みまくった私にとってはそんなに違和感は感じないですが、作者さんの好きな風に書くものですから、今考えてるという案で全然問題ないと思いますよ！最後に、ヒロアカの推し全く一緒でした嬉しいですいつも楽しく読んでます更新楽しみにしてますね！ (2018年11月6日 23時) (レス) id: 37cb2170f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灰猫 | 作成日時：2017年8月28日 6時
