第138話【服部平次と吸血鬼館】 ページ50
『ただでさえオカルトじみた事件だから、警察の私がまず冷静に対応してみんなを落ち着かせないといけない。それに一人で捜査するのは初めてで、ちゃんと正しい手順で捜査できるか不安で…』
私がこんなに弱音を吐き出したのは京都旅行で事件に遭った時以来。
あの時は警察を辞めたいと降谷さんに相談したけど、今回は全くその逆。
警察として臨機応変に対応して、館の人の安全確保に努めなければならない。そんなプレッシャーに押し潰されそう。
諸「Aさんは責任感が強いですね。館に残された唯一の警察官として事件を解決しようとする姿勢は立派です。ですが、一人の力でできることには限りがあります。せっかく有能な探偵が二人もいるんですから、彼らに助けを求めてみてはどうですか？」
『頼りたい…でも二人とも私のことを優秀だと思って信用してるから、助けを求めたりしたら私の不安が二人にも伝染しちゃうんじゃないかと思って…』
諸「大丈夫ですよ。さっきも言ったように彼らは探偵ですから、不測の事態にどう対応すれば良いのかくらいわかっているはずです。」
言われてみればそうだ。
コナンくんはお兄ちゃんや降谷さんも認めるほどの天才小学生(中身は高校生だけど)。平次君は関西に名を馳せる高校生探偵で大阪府警本部長のご子息様。
こんな二人が事件に慣れていないわけない。
諸「彼らはきっと捜査に加わりたいと思っているでしょうから、ぜひ彼らを頼ってあげてください。Aさんとあの二人なら良いチームワークがとれると思いますよ。」
『うん、わかりました。三人で協力してこの変な事件を片付けますね。吸血鬼のことで頭がいっぱいで、あの二人が優秀だってこと忘れてましたよ。』
高明さんの励ましのような助言で涙は止まり、不安なんてものはどこかに飛んでいってしまった。
『高明さん、帰ったら……あ、やっぱり何でもないです。』
諸「何ですか？気になります。」
『何でもないです。ただ一緒にシュークリーム食べたいなって思っただけです。』
諸「元気になったみたいですね。Aさんが帰ってくるまでに買っておきますよ。」
『ありがとうございます。楽しみしてますね。』
名残惜しいけど電話を切った。さっさとこの事件を片付けて高明さんが待つ長野に帰らなければならない。
イスから立ち上がって、窓にもたれかかる遺体と部屋全体をもう一度調べ直した。
屋根裏に続く階段から小さな影が遠ざかることに気付かずに…
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おひたし(プロフ) - ちー子さん» コメントありがとうございます。説明が不足して申し訳ありません。パスワードは半角小文字で英単語6文字を入力していただければ開くと思うのですが、どうしても開かない場合はまたご連絡ください。 (2019年12月15日 7時) (
レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
ちー子 - いつも楽しみに見てます。番外編のこと何ですがパスワードを入れても開かないですが、パスワードは入力の上のパスワードでいいんですよね。 (2019年12月15日 0時) (レス) id: e1506e4f67 (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - かずささん» コメントありがとうございます！私も諸伏警部が大好きで、諸伏警部の作品が少ないのでこの話を書き始めたんです。楽しんでいただけて私としても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！最近忙しいので、更新はもうしばらくお待ちください… (2019年11月28日 10時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
かずさ(プロフ) - 諸伏警部大好きです！あまり諸伏警部落ちの作品がないのでこの作品を読めてとても嬉しいです！！更新されるのが楽しみです！応援しています！頑張ってください！！！ (2019年11月27日 0時) (レス) id: 189adfe0dc (このIDを非表示/違反報告)
名無し65455号(プロフ) - おひたしさん» はい！これからも五月雨でよろしくお願いします！ (2019年11月6日 19時) (レス) id: d7c3512a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おひたし | 作成日時：2019年11月4日 14時
