【名探偵コナン】諸伏家の嫁。３

第131話【服部平次と吸血鬼館】 ページ43

『本当にこの中に旦那様が寝てたの？』


和「ウソちゃうよ！胸んトコに杭が刺さって血まみれで、黒いマント着てはって…」


蘭「とがった耳に牙みたいなものも生えてて…ドラキュラ伯爵みたいだったんだから！」


寅倉家の人の話によると、子供の頃にドラキュラ伯爵というあだ名をつけられていたらしく、最近の異様な行動と寅倉家の先祖のことも考えると吸血鬼が関係しているのは間違いなさそう。


『ん？ねぇ平次くん。これ、血じゃない？』


棺桶の蓋と本体のつなぎ目辺りに血のようなものが付いていることに気がついた。


平「ホンマや。和葉らが見たおっちゃんの血ィやろか。」


スマホで棺桶全体と血が付いているところの写真を撮った。


それから、白い手袋を着け、ポケットから綿棒を取り出していつもの要領で血を拭き取り、ビニールに入れた。それからペンで日時と場所を書いた。


平「アンタのポッケ、四次元ポケットかいな。必要なモン何でも出てくるな。」


『鑑識さんがすぐに来られない時に、証拠品を保護することも刑事の仕事でしょ？』


瑠璃「あなた、本当に刑事だったのね…」


さっき警察手帳を目の前で見せてあげたのにまだ疑ってたの？


大滝さんが棺桶に付いていた血を近くの警察に持って行って調べてくれることになった。


大滝「ほんなら、館と平ちゃんたちのこと頼んます。」


『わかりました。もう何も起こらないことを願いますけどね。毛利さんも一緒に行かれるんですか？』


小「群馬県警に知り合いがいるからな、そいつに頼めばすぐに調べてもらえるはずだ。」


『さすが毛利さん、全国各地に知り合いがいるんですね。』


小「いやぁ〜、それはやっぱり私が平成の明智小五郎と呼ばれるほどの名探偵だからでしょうかね？ナァ〜ハッハッハッ！」


毛利さんは口を大きく開けて自慢げに笑った。申し訳ないけど、コナンくんが裏で毛利さんを操っていることを私は知っている。


大滝さんと毛利さんを見送ってから、執事さんに頼んで館の部屋の鍵を貸してもらった。


棺桶から旦那様が消えたトリックを暴くため、館中を調べて回ろうと思っている。


寅倉家の人たちにはコナンくんと平次君がついているから大丈夫。


まずは問題の旦那様の部屋から。


部屋に入ってすぐ目に入る棺桶には絶対に何か仕掛けがあるはず。閉じている蓋を上げてもう一度棺桶を開いてみた。

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