宮治と赤い糸で結ばれています

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治くんが解き終わるのを待ちながら、小指に視線を落とす。


今こうしているのも全部はこの糸のせいと思うと、なんだかとても複雑な気持ち。


てか、そもそも治くんは本当に運命の人なのだろうか。そんなビビッとくるような運命的なものは感じないし、あたしなんかがこんな人気のある人と釣り合うとも思えないんだけども。





もう解けたかなと思い隣を見ると、

「っ、びっくりした」

治くんが肘をつきながらこちらをガン見していた。一体いつから見られていたんだろうか。




「解き終わったなら言ってよ。答え何になった？」

「…t=3」

「うん、合ってるね。じゃあ問2も頑張れ」





「Aちゃんてさー、」


「ん？」


「左手触る癖あるよな」


「っ、え、」


予想外なことを言われ少し動揺する。確かに糸が気になって触ることはよくあるがまさかそんな見られていたとは。




「あ〜〜、確かに、触る癖あるかも。でも特に意味はないよ。ほら早く解かないと時間なくなっちゃうよ」


「転校してきた初日も俺の顔見て叫びながら触っとったもんな」


「え、あ、そ、うだっけかな〜覚えてないや」


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