【JW】Fallin' love at first site【青×紫】

5 (青s / 紫、橙) ページ5

青side


ガチャン、チリンチリーン


ドアが勢いよく開いて、誰かが店に入ってきた。


「たかひろ！！」


あまりにデカいその声に泣いていたたかひろさんも思わず振り返る。


「あ き と…？」


あきとと呼ばれたその人は、俺達の方に走り寄るや否や思いきり俺を殴り倒した。


「いった！」


「たかひろ、大丈夫か？コイツに何されたん？」


「あきと、暴力はあかん！」


精一杯の声で言ってくれた たかひろさんに少しだけ救われた。


「そやかて、お前泣いとるし、知らん服着て…知らん男の胸に抱かれてんねんぞ？」


「店長の藤井さんが、貸してくれたんや。
俺が店の前で倒れてしもて、、
ずぶ濡れやったから、、
謝って！藤井さんに」


すごい、酔いが覚めてはる！
よほどの衝撃やったんやな。
あきとって奴は何者なん？
もしかして、待ち合わせの張本人？
もしかして、、たかひろさんの恋人？


疑問だらけで目を白黒させとったら


「ほんまですの？それやったらそうと言ってくれたら」


バツが悪そうにモジモジするあきとって奴は登場時の威勢はどこへやら


「謝ってへんよね」

聞いたことないほど低い声にそれがたかひろさんとは気づかなんだった。


「許してや、藤井…さん。たかひろのこととなると、頭にカーッと血が昇ってまうんや。このとおりやで」


深々と頭を下げてきよるから、まあ許したってもええかと言う気になる。悪い男ではなさそうやしな。


それにしてもたかひろさんは罪な男や。


こんなに想ってくれる人、そうそうおらんよ？


「かまいませんよ、誤解が解けてよかったです」


マグカップをヒョイと持ち上げくんくん匂いを嗅ぐこあきとはまるで犬のようだ。


「やったな、藤井さん」

「何がですの？」

「たかひろにアルコールは鬼門や、自分で飲みたい言うたんか？」

「ちゃうで、あったかくてあまい飲み物、藤井さんが作ってくれてん」

あきとに白い目で見られてんねんけど、、

「そう言う下心丸見えなのはどうかと思いますけどね」


「ちゃいますよ、ただ雨に濡れて体が冷えてはったから温めてあげたい一心で
たかひろさんがアルコール弱いとは知らずに、
そこは申し訳なく思うてますけど」


「弱いだけちゃいます。
酔うとこの子、バリ甘えたになるやん
俺の登場がもう少し遅かったら、藤井さんかてどうなってたかわからへんよ？」


確かに、たかひろさんにあれ以上甘えられて理性を保てたかは自信はあらへん…

じゃなくて！おかしーやろ！

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