第36話、的なやつ ページ37
白side
爆発の直前、Aさんが俺のことを思いっきり後ろに押した。押された俺は少し後ろに飛ばされて、そのおかげで俺は直撃を避けて比較的軽傷で済んだ。
Aさんを守るために一緒にいたのに、逆に俺が守られてしまった。
爆発の衝撃で体が動かなかった。Aさんの悲鳴が聞こえても、誰かに連れて行かれるところが見えても、俺の体は1ミリたりとも動かなかった。
ふっかさんのあの悲痛な叫び声が耳にこびりついたまま離れない。ふっかさんがAさんのことを心底大事にしていたのはわかっていたのに、俺は守れなかった。俺たちの大好きなAさんを守れなかった。なんのために俺がそばにいたんだろう、なんのために・・・
岩本くんたちは俺の話を聞いて、「お前のせいじゃない、誰も悪くないんだ」って言ってくれたけど。俺が未熟だったからこんなことになったかもしれなくて、俺がもっと強かったらこんなことになってなかったのかもしれなくて、そんなたらればに意味がないことは分かっていても脳内に巡るそれを止められなかった。
だって、ふっかさんのあんな顔初めて見たんだもん。あんな、あんなに、苦しそうな顔、今まで一度も。佐久間くんだっていつも笑顔なのに、今は怒ってるような泣いてるような、そんな顔をしている。他のみんなだってやりきれない気持ちを押し殺してる。
黄「康二、Aさんさらったやつの情報とれる?」
橙「まかして!」
岩本くんが声をかけると、康二くんが颯爽と事務所を飛び出していく。康二くんだって無傷じゃなくて、体も痛むはずなのに。
黄「阿部、」
緑「分かってる、こっちでも探ってみるよ」
阿吽の呼吸であべちゃんも動き出す。
黄「目黒、翔太、武器の整備しとけ」
青「おう」
黒「了解です」
岩本くんがどんどん指示を飛ばして行く。どんな状況でも岩本くんはみんなを引っ張っていってくれる。俺たちの、自慢のリーダー。
岩本くんだけじゃない、この人たちみんなすごいんだ。みんなそれぞれ得意なことが違って、凸凹をうまく補い合ってる。
情報を集めて作戦を練るあべちゃんと康二くん
その作戦を実行する翔太くんとめめ
みんなをうまくまとめるのは岩本くんで
いざと言うとき支えになってくれるのがふっかさん
真っ先に突っ込んでいって俺たちの士気をあげてくれる佐久間くん
・・・俺だって、みんなに頼られる存在になりたい。下を向いてばかりじゃダメだ!
白「岩本くん!僕は、何をしたらいい??」
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tihiro - omosirokunai (2021年12月7日 17時) (レス) @page1 id: 2adfc9a228 (このIDを非表示/違反報告)
うさのすけ(プロフ) - まゆさん» うわ、めちゃくちゃ嬉しいです!!めちゃくちゃモチベになります!頑張ります!これからも宜しくお願いします!! (2021年8月9日 16時) (レス) id: 4a67e16777 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 主様のお話の最後の次週予告?みたいなのがめちゃめちゃ好きでお気に入り登録させていただきます!そのギャグ線欲しいぐらいですwもちろんお話も大好きです!更新楽しみにしています。 (2021年8月9日 13時) (レス) id: c1fb10ca7d (このIDを非表示/違反報告)
うさのすけ(プロフ) - Emiさん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!頑張りますのでこれからもよろしくお願いします!! (2021年7月20日 20時) (レス) id: 4a67e16777 (このIDを非表示/違反報告)
Emi(プロフ) - 面白いし続きが気になる!楽しみにしてます (2021年7月20日 15時) (レス) id: 8313c6a07a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うさのすけ | 作成日時:2021年4月20日 18時