No.46 ページ46
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｢タカの死因は喉からの失血死でした。胸鎖乳突筋から喉仏までを綺麗に横断して切られてました。なので、刃物で切られたのかと思っていたのですが、患部の皮膚からは鉄分が検出されていません｣
｢刃物がステンレス製だったのでは？｣
｢現場に居合わせたヒーローインターン中の学生によると、鉄製の刃物に見えたという事です｣
班長の説明に、ふむ、とエンデヴァーは顎に手をかけた。
“死神”が所持していたのは鉄製のナイフ。しかし、被害者(この場合はタカ)の首部に鉄成分は付着していなかった。
それは、“死神”が使ったのが手に持っていたナイフではないという事だ。
｢不思議な事に、タカの頚部は、刃物の断面だけが異常に焼き爛れていました。摩擦熱だなんてものじゃない。解剖医の説明によれば、恐らく瞬間的に火で炙られたのではないか、と。温度の推定は6000℃との事です｣
｢･･････一応聞きますけど、エンデヴァーさん、普段纏ってる炎はどのくらいの温度ですか？｣
｢普段は2500℃。プロミネンスバーンで5000℃いくかいかないかだ。
奴の火力は俺より高い｣
しんと静寂に包まれた。
班長が控え目に咳払いをして口を開く。
｢という訳で、“死神”が大分ヤバいという事が判明しましたけど、｣
｢そんな事はとっくの昔に分かってるわ！｣
｢エッジショットなんか個性使わずに一発KOだったんだぞ！｣
｢おいやめろ！エッジショット未だに気にしてんだからな！｣
｢その言葉に傷ついた｣
再び騒然となった会議室に、パンパンと手を叩く音が響いた。班長である。怒らせると怖い事を知っているので、直ぐに静かになった。
｢今回の件ではっきりしましたが、“死神”は恐らく、こちら側から彼女を害そうとしても、殺す目的の為に個性を使用しません。そこを武器に、今度こそ捕獲しましょう｣
｢ヒーローとして残念にも程があるな｣
｢もう四の五の言ってられる段階じゃないんです。そろそろ上も煩いので、ここら辺でケリをつけないと。再び活動し始めた今が好機です｣
今度こそ、成功させましょう。
班長の意気込んだ声に、ヒーローも警察も活力を漲らせて立ち上がった。
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リサ(プロフ) - とても面白いです。続き楽しみにしてます！ (2021年12月7日 20時) (
レス) @page14 id: 942b3344d9 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白いです！続き待ってます！！ (2021年12月7日 11時) (レス) id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
クレア - 文が多いのにスラスラ読めて楽しい小説ですね、ここ(占ツク)に少ない雰囲気の作品なので、ちょっとラッキーな気分です(笑)！こういうの、私は好みですよ。 (2021年12月7日 9時) (レス) @page4 id: 730c5fdade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2021年12月6日 18時
