幻の虎戦士。 (ページ48)

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移動の時も賑やかです。ページ48

山田哲人side

凉があの場で打ったホームランは、その日のスポーツニュースを独占した。

ブログにも書いてあったし、選手のインスタやツイッターにも。

「人気者やな(笑)」

坂本「ほんまに。あそこで打つとは思わんかったわ(笑)宮本さんも特集のネタが増えて喜んでるんちゃう？(笑)」

『ホンマにやめてください…確かに打てとは言われてなかったですけど、やる気スイッチが入ったんすよ…』

移動の新幹線でも話題はやっぱり凉のこと。

「今さらやけど、引退が早すぎ。なんであんな早く引退したん？」

『やりたいことあったし、持病とか、そういうのんも絡んだ。』

菊池「公式発表ないからあり得ないくらい憶測が飛び交ってたよ？」

大瀬良「選手と不仲だったとか、タイガースにいるのが嫌になったとか、裏で選手と恋愛してたとか…」

『ブログか何かでいつか公式発表した方がいいですかね？』

菅野「嘘言われるのが嫌なら。」

考えときます、と半ば面倒くさそうに答えた凉が、急にあ！っと大声を出した。

『すみません、ブログ用の写真撮って良いですか？今日のやつで使います！』

全然良いよ、と二つ返事で返し、近くにいた人たちで集合写真。

それがその日のブログに使われ、閲覧数が急上昇したのはあとからわかる話。

凉がまた監督の悪ふざけによりスタメンで出され、猛打賞の活躍をしたのは別のお話。

山田／坂本「凉、お前ヤクルト(巨人)に来い(笑)選手として。」

『Sorry,I can't.(すみませんが、できません。)』