公子の妹【原神】

34話 ページ36

Aside


それから歩いたり走ったりして、なんとか街へ入ることができた

パイモン「う〜〜…オイラお腹空いたぞ……」

時間的にはお昼時、何か食べるものを探そうか迷っていると

空「あ、じゃあ俺作るよ」

と、空くんが立候補してくれた

稲妻に行ってからというもの、稲妻の料理も作れるようになったらしく、いつか私に振る舞おうとしていてくれたのだ

モテる男だ……と感心しながら、その好意に甘えさせてもらうことになった




彼の料理を待っている間、私は綺麗な景色に心を打たれていた

この木は…桜、と言ったか、と昔本で読んだ知識を知識の棚から引っ張り出しつつ、写真に収める

『(ふふ、綺麗に撮れたなぁ
お兄ちゃんにも見せてあげたい)』

そんなことを考えていると、良い香りが鼻を掠めた

どうやら、料理が出来上がったようである

空「お待たせ、サクッと作れるものになっちゃったけど…」

そう彼が持って来たのは、おにぎりと串焼き、そしてデザートには緋櫻餅だ

いただきます、と言ってからおにぎりを一口

『ん〜！疲れた体にちょうどいい……！！』

程よい塩気が感じられるそれをパクパクと食べ進め、2個ある内の１つをあっという間に食べ終えてしまった

そして串焼きを食べる

『！美味しいっ！』

言葉にして表すのが少し難しいけれど、このお肉の焼き加減といい食べ方といい、全てがマッチしてこの味になっているんだなぁと考える

まあ、そんなこと考えなくたって美味しいことは変わらないんだけどね！！



おにぎりも串焼きも食べ終えてしまったため、デザートである緋櫻餅を口に入れる

『〜！何これものすごく美味しい！』

今まであまり食べたことのないような食感、風味に驚く

見た目も良かったが、味もここまでとは思わず、稲妻ってすごいなぁと感心する

最後の一口をゆっくり味わったら手を合わせて

『ごちそうさまでしたー！』

と言葉を放つ

そんな私のことをみて空くんは安心したように笑って"良かった"と言った

また食べさせてね、と言うともちろん、と返事が返ってくるのが嬉しくて

旅をするのもいいものだなぁと1人想いに耽っていた

35話→←33話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す