公子の妹【原神】

27話 ページ29

あれから１時間、２時間……と、胡桃とともに璃月を周った

途中で璃月港の外にも行こう！と言い出して、秘境まで行ってしまったのだから、彼女の行動力は怖いものである

移動の最中、胡桃に"ねぇ、Aの夢ってなに？"と質問され、それに答えることになった

私はそれに"写真に思い出を詰めること、アルバムを作ること、いつかみんなで、思い出を共有するために"と答えた

彼女はヘラヘラすることもなく、私の夢を応援してくれた

夕日がとても綺麗だったため、私が"胡桃と夕日を一緒に撮りたいんだけど…モデルさんになってくれる？"と聞くと、

彼女はイヤな顔を１つも見せず、二つ返事で答えてくれた

本当に、不思議なものだ

こんなにも出会いは急で、こんなにも楽しい時間は続いていく

いつかくるはずの別れなんて、今は考える必要はないんだなって

こうやって、写真を手にすることで安心できる

まあ、それ以前に彼女のような素敵な…友人に囲まれているからこそ、

その大切さに気付けるんだけど







胡桃「ねぇ、今日は楽しかったと思わない？」

『うん、すっごく楽しかった！

よければ、また今度一緒に遊ばない？』

彼女はまた、

イヤな顔なんて一つも見せず

輝かしい笑顔で

こう答えてくれるのだ

胡桃「もっちろん！」








________________



タルタリヤ「おや…A、随分と機嫌がいいね？
兄ちゃんが知らない間に、また１つ成長したみたいだ」

そうだよ、お兄ちゃんが見てないところで、私はまた１つ成長していくんだから

タルタリヤ「Aが幸せそうで、兄ちゃんは嬉しいよ」

そうでしょ？知ってるよ、お兄ちゃんは私たちのことを1番に考えてくれるんだもの

タルタリヤ「寂しいな…嬉しいけど、寂しいんだ」

だからね、お兄ちゃん

タルタリヤ「いつか、Aが俺の知らない所で」

どうか

タルタリヤ「_____」

もう、心配しないでください

28話→←26話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す