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「亮ちゃんは何飲んでるん?」



気を取り直して聞いてみる



「ん」



って飲みながら見せてくれたラベルは、ライチのジュース


たしか、夏限定とかやったよな?



「もうそんな時期やねんなぁ」



とか思ってふとペットボトルを咥えるその横顔を眺める





ゴクリと動く喉


形のいい口から漏れる音


さらっと流れる黒髪がかかる


涙袋の色っぽい瞳


キャップを締める長い指


よく焼けた肌に反射する明かり







「綺麗…」


「ん?」


「あ、いや、星空!綺麗やなって!」


「あぁ、たしかに綺麗やけど?」


やばっ勢いで言うてもうたからもしかしてそんな星出てなかったん!?


急いで空を見上げると


「うわぁ…」


めっちゃ綺麗…


カフェのある位置だとここまで綺麗に見えへん。


町の明かりと星の明かりとが一面に散らばった夜景



「そっかぁ、亮ちゃん家はもっと上やから、もつとええ景色が見れてるんかぁ。やっぱり頑張った分、ええもんが見れるんやねぇ」



「上り疲れて見る気にもならんけどな」


「ちゃんと見なもったいないよ〜?せっかくこんな綺麗やのに」



「そんなもんなん?」



「そうやで?」



「ふぅ〜ん」



つれへんなぁ



「よし、もっと綺麗な星空目指してもうひとがんばりや!」



十分休憩も出来たし、漕ぐぞぉ〜



「じゃ、またな」



「え?」

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作者名:時音 | 作成日時:2021年11月3日 10時

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