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で、せっかくひまわり畑まで来たんに
おとんは会社から仕事の電話来て旅館帰ってまうし…
でもたしかにむっちゃ綺麗や。
目の前に広がるのは端が見えないぐらいの一面黄色の世界
太陽の光を浴びて、キラキラしてる
ひまわりってこんなデカいねんな
自分の背より何十センチも高いひまわりを見上げる
ガサッ
え、何？虫？
ガサガサッ
ちゃう…、もっとデカい…
ガサガサッ…ガサッ
もしかしてこっち来てる…？
オバケや…
なんでこんな時にオバケが出んの？
怖いって！
ガサガサッガサガサッ
もう無理や！って
ギュッと目を瞑る
｢お兄ちゃん、だれ？｣
え、
ゆっくり目を開くと
そこにいたのは
｢ひまわりの妖精や｣
ひまわり色の髪をしたくりくりの目の可愛らしい子がひまわりの間からこっちを見ていた
夢みたい
いや、妖精なんておるわけないやん！
目をぐりぐりこすってもう一度ゆっくり目を開ける
｢…あれ？｣
いつの間にかその子はおらへんくなってた
｢やっぱり、ひまわりの妖精なんや｣
俺はうれしくなって、バーッとおとんの所へ走った
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作者名：時音 | 作成日時：2021年1月27日 8時
