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安室side
意外にも、Aさんが連れてきたのは水族館だった。
Aさんが僕を水族館に連れてきたかった理由は分からないけど
『私、いい場所知ってます』
そう言って差し出してくれた手を、一瞬握るのが怖くなった。
と同時に酷くホッとした。
休日にすることがない、やりたいことがない、そう言った時なんて自分は空っぽなんだと思った。
けどAさんは引くことも、呆れることもなく手を差し出してここに連れてきてくれた。
水槽越しにAさんを見る。
クラゲに見つめる目がキラキラと光っていて
その輝いた目と目があった。
「安室さん、クラゲ…」
「可愛いですね」
そう、自然と口から出た。
けどAさんは
「ほんと！あれとか爪ぐらいしかないですよ」
…うん。こういう鈍感なところが益々僕の闘争心を掻き立ててるなんてAさんは知らないだろう。
かと言って、
「僕が言ったのはクラゲじゃなくてAさんですよ」
「あはは。そりゃ館内は暗いですから」
何度アプローチしても彼女はするりと抜け出す。
…なのに
『それに皆、魚を見てるから人目を気にしなくていいんです』
何故僕が最近人の目に疲れているのが分かったんだろう。
誰かの目を見て、感情を読んで、先を生き続けなければいけない毎日…
ユラユラと揺れるクラゲが正直羨ましい。
「安室さん」
Aさんの声ではっと我に返る。
どうやら無心にクラゲを見てたみたいだ。どうしました？と聞いたら、Aさんは少し不安そうな顔で
「やっぱり面白くないですか…？」
「え？」
「こう、できるだけ安室さんの気を休ませたいと思ったんです。フィッシュセラピー的な…でも私だけ楽しかったらどうしようと思って…」
「そんなことないです
こんなに休日が楽しかったのは久しぶりでした」
「…嘘では」
「ないです。本心です。僕はAさんに嘘はつきません」
「ドヤ顔で言うことじゃないでしょ」
笑ってくれた。
…重症だな。これだけで嬉しくなる
「僕はAさんが僕のことを考えて選んでくれたってだけで嬉しくなる単純な男ですよ」
「…いや安室さんは複雑ですよ」
Aさんは目を逸らし、襟足を触る
最近やっと分かったが、これは照れ隠しだ。
「可愛い」
「かっ、からかわな」
「本心です。」
Aさんの手を握る。
体が強ばった。
「安室さ…」
「Aさんは優しくて、繊細で、可愛い…
愛おしい女性です。」
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理那(プロフ) - あぁ！そういうことでしたか！私よく絵を描くので知ってて！実際あんま覚えてなかったのでよかったです！ (2020年5月22日 0時) (
レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴみ(プロフ) - 理那さん» ご指摘ありがとうございます！！すみません、自分単行本派なので赤井さんの目の色すっかり勘違いしてました(号泣)訂正したのでまたよろしくお願いします！ (2020年5月21日 23時) (レス) id: bf70a421f2 (このIDを非表示/違反報告)
理那(プロフ) - 赤井さんって目は黒じゃなくて緑色、だった気がする？いやすみません間違ってたら！無理のない程度に頑張って下さい！ (2020年5月21日 21時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - めっちゃ好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月6日 3時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
腐夢(プロフ) - 初めまして！番外編も本編もとても面白くてにやけながら読みました！読みやすいし感情移入しやすいのでとても読んでいて楽しかったです。素敵な作品をありがとうございます┏○))ﾍﾟｺﾘ (2020年4月29日 23時) (レス) id: 93d427ce7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピピミ | 作成日時：2018年7月6日 14時
