孝行 ページ40
「わかった。ジェジュンに行きますと返事しておくわ」
如月は運転しながら会釈した。
「ところでさっきは訊かなかったけれど、今日の休暇は有効に使えたの？」
「それはもう。祖父母孝行をして参りました」
「まあまあ！それは良かった。私まで嬉しくなるわ」
思わずそう言うと、如月が言葉に詰まったような顔をするのがわかった。
帰宅すると、麗子さんが起きていて私を待っていた。
「ごめんなさい、麗子さん。遅くなっちゃって」
「いいのよ。大事な幸田先生のとこのお仕事でしょ」
「ジャンヌはどう？」
我が家の新しい家族のことがまっさきに気になってしまう。
「元気にしてるわよ。良く食べて、よく走って、よく眠ってる」
「ほんとにいいコね」
ハウスの中で、くしゃくしゃにさせた古タオルにはさまって、ジャンヌが眠っていた。
でも、私が近づくと、耳をぴくっとさせて目を開けた。
つぶらで、うるうるとした大きな瞳を見ていると、突然ジェジュンを思い出してしまった。
ジェジュンがワンコに似ているなんて思ったことはなかったから、自分でもびっくりした。
「躾けの先生はもう決まった？」
誰ともなしに尋ねていた。
答えたのは、やはり如月だった。
「いい方が見つかりました。明日からさっそく来てくれるそうです」
「それはよかった。パパももうすぐ帰ってくるし…」
「そのことなんだけど、パパの帰国日が決まったのよ」
「え？わあ、いつなの？」
「今度の日曜日。私は空港に迎えに行くけど、Aちゃんも一緒に来る？」
「もちろんよ、一緒に行く！」
「ジェジュン君のライブがあるんでしょ。時間は大丈夫なの？」
「大丈夫。大阪に行くのは月曜日だから」
「それなら安心。パパも喜ぶと思うわ」
麗子さんは私をぎゅっとハグして、
「ありがと、Aちゃん。おやすみなさい」
そう言って寝室にあがっていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 167人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桃子(プロフ) - alexisさん» ようやくPart37が埋まりました。このパートはあんまり面白くなかったかも。ごめんなさいです〜 私も全く美容院に行けていません。伸び放題です。爪はいつもはセルフでジェルを塗るのですが、それもサボり中。終息したらライブ活動が始まるので、今から準備しないと… (2020年5月19日 9時) (
レス) id: aa2de11bb4 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - 桃子さん» 美容室に行くことはリフレッシュになるし気持ちがいいですよねー このコロナで予約出来なくて…ちょとボサボサ伸び伸び髪ですが自分で前髪カットしてます。早く美容室に行きたーい！さて？ヒロインはー？？ いま[男子ごはん]観てるんですが、如月氏はキャンプもイケそう (2020年5月17日 11時) (レス) id: 25d3b6e52c (このIDを非表示/違反報告)
桃子(プロフ) - alexisさん» たぶんスコーン以外も作れると思うので今度違うお菓子を登場させます(^^) いつもは第５０話で「作者より」を書くのですが、今回はストーリーにする予定です。言い訳とか愚痴とかばかり書きそうな気がするので(笑) (2020年5月15日 8時) (レス) id: aa2de11bb4 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - 桃子さん» えぇ、合唱団の声楽の先生のお言葉です。如月氏のスコーン♪食べたいですぅ〜この前、おからのスコーンを久しぶりに焼いたら…ポロッポロでクリーム無しで食べて口の中の水分、持っていかれましたw (2020年5月13日 19時) (レス) id: 25d3b6e52c (このIDを非表示/違反報告)
桃子(プロフ) - alexisさん» 低音と高音のこと、よく御存知でしたね！その通りなんです。なので自主練して少しでも高い音が出るようになりたいと思ってます。もうキャラを増やすのはやめようと思いつつ、つい登場させてしまいます。どんな人なんでしょうね？（笑） (2020年5月12日 8時) (レス) id: aa2de11bb4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桃子
| 作成日時：2019年6月30日 13時
