family

・ ページ42

・







・








「Aは笑ってた方が可愛いよ」







少し懐かしい
優しい匂いがわたしを包み込む











その声を聞いて


なんだか無性に泣きたくなった









『・・・・・ジョン、グク』








パッと顔を上げると


目の前には
わたしと同じように三角座りをしたジョングクがいた


あの時のように
目尻をくしゃっとして笑っていた










『・・・・なんで』






なんでここにいるの？








JK「謝ろうと思って」








『・・・・え？』










JK「この前、無責任なこと言ってAのこと傷つけたから


・・・・・謝りたくて。


あの時はごめんなさい」










そういいながら

彼はわたしの手を優しく握った





『・・・っ、わざわざそれだけのために来たの？

っていうか、なんでここにいるってわかったの？』








JK「言わなきゃダメ？」





『え、うん』







JK「ウタさんに聞いちゃった」








あー・・・

あの人にはここのこと話したことあったっけ







『・・・・・情報漏洩』




JK「もー！だからいいたくなかったのに

・・・あと、Aに嘘ついた」






『？』










JK「謝りたいのは本当なんだけど


・・・どうしても、Aに会いたくて

もう一回だけでいいから

Aと目を見て話したくて」







『っ』







顔に熱が集まっていくのがわかる



・・・・何、これ










JK「・・・迷惑だった？」







『・・・・・・・・・・そんなこと、ない』










JK「ふふ、かわい。やっぱり来てよかった」









ジョングクと会うと

胸があったかくなるのはなんでなんだろう





無性に泣きたくなるのは何なんだろう




何回もその笑顔を思い出してしまうのは





もう一度会いたいと






そう思うのは何でなんだろう









『・・・ジョングクも、餌あげる？』








もっと、知りたい

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す