family

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ただ、なんとなく入れようと思った




いつも行くタトゥースタジオに足を運ぶ




「ジョングクじゃん。いらっしゃい」





JK「ヌナ、今日もお願いします」







いつもみたいに
大人しく腕を差し出す





じじっという音の合間に


隣の部屋から

聞き覚えのある声がした

”ありがとう。あなたもね”








「あ！ちょっと！ジョングク！」





気がつけば体が勝手に動いていた





シャッと
閉められていたカーテンを開けると



上半身が丸見えの女の子




・・・やっぱり
あの時の子だ




A

っていうんだ




ウタさんが怒って
タオルをかける前に見えた



背中に彫られた大きなタトゥー


そのほかにも
何か彫られていたみたいだけど
よく見えなかった






その顔とは似つかない
大きな虎のタトゥー







君が




どんな思いで




どんな意味を込めて彫ったのか



知りたいと思った






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿




『ウタさん。ありがとうございました』






「うちのジョングクがごめんな

次来た時はなんかサービスするわ」






『やった』







・








・










彼と別れて店を後にする





『・・・・・・で？

なんでついてくるんですか。ジョングクさん』






JK「さぁ。なんとなく？」







タトゥースタジオで会ってから彼はずっと私のそばを離れなかった



・・・・正直言って鬱陶しい







JK「ね、なんでタトゥー入れてるの？」





『さぁ』






JK「なんで虎なの？」







『・・・・・・・しつこい』








私が怪訝な顔をすると

彼はあの時のように
目をくしゃっとして笑った








JK「俺なんかおねえさんのこと気になるんだよね」





『ナンパなら他あたって』







JK「ちょっと、そんなのと一緒にしないでよ」




まただ


さっきまで笑っていたのに
今は不機嫌マックスって顔してる



『・・ふっ』







JK「・・・・・あ、笑った」





私の顔を見て
にっこり笑う彼



・・・私も今そんな顔をしていたのだろうか






”感情なんて必要ない”





『っ・・・もうついてこないで』







JK「なんで？」






『迷惑だから』









JK「Aは笑ってた方が可愛いよ」







『・・・・・・はぁ』






・・・こいつ


なんか調子狂う

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