family

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ジミニヒョンにはかつて愛する人がいた





長い間付き合っていて






「彼女だけは何があっても守る」と





そう優しい顔で言っていたのを今でも覚えている







あれは雨が降るそんな日だった









ヒョンの彼女が



ヒョンがマフィアに入っているということに気がついた


彼女はヒョンを心配して、警察に通報した

それがいけなかった





警察は今は僕たちマフィアの下の立場だ

すぐに


ソクジニヒョンの耳に入った








マフィアというものは極秘組織だ

顔がバレればそいつは即処刑


・・・・・それがたとえ両親だろうと

そうやって僕たち組織を守り抜いてきた








ジミニヒョンは

ソクジニヒョンに何度も頭を下げながら
泣きながら懇願した






「どうか彼女を助けてください」



「僕が悪いんだ」





「どうか」






「どうか」











でも


ソクジニヒョンは許してくれなかった







ヒョンは普段ふわふわしていて頼りないように見える



でも


誰よりも残酷で

冷徹で






この世界にふさわしい人なのだ











ヒョンは




愛しい彼女の処刑を


ジミニヒョン自身にさせた








泣きながら

何度も



何度も



「ごめん」




そう言っていたヒョンを忘れることはない







大切な人を亡くした辛さは

亡くした人にしかわからない


だからこそ


ヒョンは
大切な人なんか作るなと


僕にあんな思いはしてほしくないと



そう思っている







この前クラブで持ち帰った女に危うくバレそうになったことがあった


あの時はマジでヒョンにボコボコに殴られた







ヒョンの前で女の話は禁物なのだ







この世界に入って知った

普段ニコニコしているやつほど危ないということを






でも





テヒョンイヒョンだけは違う




あの人は





本当にどうしてマフィアなんかやっているのだろうというくらい優しい




心がとても綺麗な人だ




人を殺しても




ちゃんと毎回手を合わせる


そんな人








テヒョンイヒョンがいるからこそ

今のジミニヒョンがあるのだと思う

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