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68日 ページ18

「もうそろそろ限界です…いつ亡くなってもおかしくないです」

医者のその言葉が家族に伝えられたのは夜中で誕生日の日にちまで1時間というところだった。

「いやぁっ!!Aっ…ぅっ」

「ぅ…そっ…あと、ちょっとなのに…ッ」

断末魔と息遣いの荒い呼吸。
そろそろあの世へと旅立つっていう、1番苦しくなる時のはずなのに何故か苦しくない。

逆に意識も昨日おとといよりはハッキリしている。

「機械や管を…外しますか?」

その医者の言葉はダメだという合図だ。

「ぃ…ゃよっ…そんなのッ」

しゃくりあげながらも断固拒否するお母さん達。
だけど涙を拭いた夕陽は違うことを言った。

「ごめん母さん…お願いします、取って…ください」

冷静な声で夕陽は医者に告げた。
医者達は僕の機能しなくなった身体から点滴や機械の全てのチューブを抜いた。

そして喉の酸素を送る管も抜いた。

その途端、シューとする音は止まる。
一気に苦しくなる息と共に意識がなくなっていく。

こんな感覚なんだな…この世から消えるって。
呑気に考えていながら僕は胸の奥深くで言葉を呟いた。

「Aっ…ごめん、ありがとう…約束守れなくてごめん…ッ」

優しく僕の体を抱きつきながら必死で謝る夕陽に向けていったんだ。

『もし…また夕陽と巡り会えたら…また家族で、兄弟でいていいですか…?』



ドクッ…ドクッ…ドッ………………



「御愁傷様です…」

夜中に泣き喚く声と時計の日にちが変わった時の音だけが響いた。

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明月浅葱(プロフ) - めっちゃ泣きました! 俺、病系好きなんであまり泣かないんですが、こんなに泣いたの初めてです! (2022年11月13日 16時) (レス) @page30 id: 2a22133648 (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 目が晴れそうなほど泣いてしまいました。素敵なお話を完結させてくださりありがとうございます! (2021年12月21日 0時) (レス) @page30 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 涙が止まらない位感動しました。 (2016年9月18日 14時) (レス) id: a56b4ade72 (このIDを非表示/違反報告)
桃崎星(プロフ) - 涙が止まらん (2016年2月22日 22時) (レス) id: 308057f239 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ。 - 久しぶりに小説で泣きました…。それはもうボロボロと(笑 とても素敵なお話でした! (2015年9月9日 14時) (レス) id: 76adb82bc6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕天使の使い手 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年7月13日 0時

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