君と俺を繋ぐ約束。【カゲプロ】

幸せな日々…41 ページ41

そして今日はAの葬式。
みんなはあれからボーッとしていたが、今日だけは頑張って着替えていた。

まだAがいなくなったのを実感出来ない。
まだあの病室で笑っていそうな気がして。

みんなが泣いている時、俺は泣けなかった。
悲しい筈なのに…寂しいはずなのに。

そして葬式も終わり、何ヶ月か過ぎて、みんなも徐々に明るさを取り戻して行った。
だが、俺は暗くてうじうじしたままで、実感が全く出来ないままだった。

そしてそれから時間は刻々と過ぎ、Aとの約束した場所に俺は一人で行った。

あの時と同じように花がわんさかと綺麗に咲き誇っていた。

俺はそこに行き、ようやく実感出来た。
もう俺の隣で笑うAはもう此処にいない。

約束を果たすことなく逝ってしまったんだと。

俺はもうAの笑顔を見ることも、触ることも、話すことすら出来ない。

そう思うとやっと涙が出てきた。
その時、Aの笑い声が聞こえた気がした。

今もAの事が大好きだ。
だからもう俺が1番幸せになれることはもうないだろう。

何故なら1番愛していたAはこの世にはいないんだから。

だが、Aはそんなこと願ってなんかいないんだ。
俺に幸せに暮らして欲しい筈だ、笑顔で居て欲しい筈だ。

だから、今をAの想いを抱いて過ごして行こう。

約束したんだから___。

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