my future with you (ページ9)

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好きなん？ページ9

裕太side

龍友｢あ、裕太も行くか？｣

｢俺はいいや｣

龍友｢そっか！じゃ、また明日な｣

｢おん｣

みんなでカラオケか
別に行ってもよかったんやけど、まだあんまりみんなのこと知らんし

龍友ぐらいしかまともに話せんし

…でも、今から帰っても暇やな
たまにはこの街散策でもしてみっか

来て1ヶ月経つけど全然知らんかった

ここの街は、東京って言ってもそこまで都会じゃなくて、学校とか公園とか住宅街が大半を占めてる

やっぱ都内だから上り下りはしんどいけど、ええとこやな

『東京にな、夢が丘公園みたいな所あんねん。、そこの桜が綺麗でな、Aと見たんやけどもうすっごくて』

住宅街あるってたら、丘になってるところがあって、そんな翔吾の言葉を思い出す

大阪帰ってきたと思ったら、速攻惚気聞かされて

はよ会いたいなんて、ずっと

｢懐かしいな｣

そんなことぼそっと呟いてたら近づいてきた公園

[桜ヶ丘噴水公園]

へえ、良さげ
ちょっと寄ってみっか

うわ、めっちゃいいとこやんか

下町が一望出来て、新宿の方のビルとかタワーとかよう見える

犬の散歩してるおじいちゃんとか、ベンチでお話してるおばあちゃん達

東京でもこんなとこあるんやな

・

『ごめんね…翔吾』

ん？

とろとろ歩いとったらかすかに聞こえた声

…立花さん？

静かに泣きながら、空を見上げてる
ごめんねって

ここやったんか。欠かさず行ってたっていう公園は

、、こっち来る

涙拭いながら、こっちに向かってくるから咄嗟に近くの木に隠れた

…はあ、何やってんねん俺

別に隠れなくたって、良かったんちゃうんか

後悔しつつ近づけば、木の下には綺麗な黄色の花束

｢…すっげえ翔吾ぽいわ｣

…なんだよ。やっぱ翔吾のことまだちゃんと好きなんか？

・

『あの～、あの女の子とお知り合いかい？』

｢え？｣

突然声をかけてきた、犬を散歩してるおじいちゃん

『あの女の子毎月お花持ってここに来るんだ
雨の日でも、次の日俺がここに来た時には、必ずお花が添えてある
きっと、大切な人がいたんだろうね』

｢そうっすね…｣

ああ、あの子はちゃんと思ってくれてたんや

俺の勘違いか

…じゃあ、なんで葬式もお墓にも来なかったん？