会いたいな ページ8
みんなと別れて、お花屋さんに行けばいつものお姉さんに、翔吾っぽい花束作ってもらう
『そろそろ、夏ですからね。ひまわりが映えますよ』
「じゃあ、お願いします!」
『大切な人なんですね』
「…まあ、そんな感じです!」
『はい、きっと伝わりますよ!』
「いつも、ありがとうございます」
伝わるか…
伝えられるものなら、伝えたい
なによりも、ごめんねって
花束は、仏花っぽくしたくなくて
だって、あの子の笑顔はいっつも太陽みたいだったから
[黄色くて、綺麗な小さめのもの]
っていつも注文して
白いかすみ草の中に、黄色のガーベラとひまわり
うん。今回もとっても綺麗
それを持って
翔吾が東京に来てくれた時に、必ず行ってた丘の上にある公園
『東京って、ビルばっかりだからこういう所すっごい落ち着く』
そうやって絶対言うから、いつもいつも連れてきてたの
元々はね、私が夜に星を見に来たり
ダンスイベントの前日だったりに来てたおすすめスポットなんだけどね
その公園の、一番奥にある、大きな桜の木の下
もう、5月になるから
全部散っちゃっててちょっと寂しいななんて
…ここで二人でお花見したなぁ
夏に来てくれて時はちょうど花火の日だったんだよね
二人で、高いところから見る花火って面白いって騒いだ
わざわざ、新幹線で来てくれてた翔吾
夏休みなんて、バイト代ためてしょっちゅう遊びに来てくれてた
なのに
「…大阪まで行けばよかったかな
ごめんね。翔吾」
これ以上ここにいると
本当に泣いちゃいそうだから、綺麗に咲く花束を置いて公園をあとにした
…今、翔吾は幸せですか?
私は、まだやっぱり立ち直れてないみたいです
亜嵐とかね、結菜とか友達は沢山います
けど、やっぱり翔吾に合いたいな
また、二人で馬鹿みたいに踊って、馬鹿みたいに笑ってたい
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作者名:ゆーたらん。 | 作成日時:2018年5月31日 2時