僕らの彼女は猫かぶり。2期 【名前変換オリジナル】

疑問形になってます先輩。 ページ17

このプールに来るんじゃなかった。オレは改めてそう思う。

Aさんを見失った。

すぐに浮き上がり、Aさんの姿を探すも見つからない。

さっきまで、オレの為に笑ってくれていた彼女を、オレを楽しませようと頑張っていた彼女を。

＿＿＿＿＿＿＿見失ってしまった。

「……くそ。オレ、何やってんだよ……」

前髪をかきあげ、もう一度辺りを見渡した。

すると。

「……っあ……」

「！」

一瞬、向こうの方で手が見えた気がした。

急いでその場所へ向かう。

予感は的中し、慌てて彼女を引き上げた。

「A、さん…」

「けほっ、がほっ、一真せんぱ…ひあっ！？」

水に濡れて、冷たくなった彼女を抱きしめる。

離れないように、壊さないように、強く、優しく抱きしめた。

心の中で、ホッと一息つく。

「ごめん…良かった」

「え、あ…は、はい」

なんでだろう。

このまま、時間が止まればいいのに。

そう思う自分が、垣間見えた。

＿＿＿＿まあ、そんなことはできないって、わかってるけどね。

だんだんと自分に当たっている彼女の柔らかい部分を意識し始めて、じっとしてられなくなった。

「…ご、ごめんっ。次、行こう…」

「あ、はい……先輩？」

手は繋がない。繋げない。

オレはAさんの方を向かず、前だけを見て進んで行った。

？？？「あはは……」→←？？？「…なんでやねん？」

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