俺は魔王で嫁が勇者で個性的な仲間に囲まれてもう意味わかんないけど楽しくやってます。【名前変換オリジナルファンタジー】

141枚目 ページ8

後日、大稽古場にて。

いつもと変わらない表情のヴァレンタインと、やや自慢げなロンドがそれぞれ紙を持ってネオンの前に立つ。アルフレッドとAは衣装確認も兼ねて別行動だ。今日はポニーテールにし、おしゃれなジャージを身にまとう元アイドルは鷹揚に頷いた。

「二人共作ってくれたみたいだね！それじゃあ見せてもらおうかな。まずは＿＿」

「へいへい！俺の見て下せェネオン！」

バッと彼の前に紙を突き出したのはロンド。驚いた勢いで血を吐きかけるが、紙にかからないよう両手で抑えた。その隣からヴァレンタインも覗き込むと、目を細め苦々し気に笑う。

「……ロンドくん。一応聞いておくけどこれ、どんな気持ちで作ったの？」

「国に居る女はみんな俺のモンでさァ……みたいな」

「みたいなかあ、すごいや。流石君だねー」

あはは、と楽し気におなかを抱えて笑うヴァレンタインを後目に、ネオンは駄目だよ！？と絶叫する。

「これあくまでも魔王様の為の曲だからね⁉ちゃんとやろうね⁉」

「えー」

「えーじゃなくて！オレ一応仕事だから！ちゃんとやんないと色々ヤバいからもー」

「……じゃあ、次。俺の見てよ」

ぺら、と二人の前に紙を差し出したヴァレンタイン。覗き込んだ彼らは息を呑む。

「「か、かっこいい……！」」

「はは、でしょ」

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