145枚目 ページ12
最大級に盛り上がっていた音楽に、じじじ、とノイズが混じる。高いハウリングが鳴り響き、さっきとはまるで違うどんよりとした空気が会場を支配した。Aとリストは、真ん前の袖で倒れたネオンを見て、フリーズする。
え、ボールに当たって倒れたよね、いやどんな野球ボールだよ結構途中で曲がったよなアレかドラエモノのノヴィタくんが近所の空き地でプレイボールしたのかな。窓に当てて怒られる奴だろ知ってるけどよ、いくらなんでもこれはなくねえかノヴィ・ノヴィタくんよお！
まじでもうやだ、これ失敗じゃん助けてドラエモノ、今すぐここからどこでも襖で逃避行したいんだけどおっさん。国民に会わせる顔、もともとないのにさらになくなったんだけど、どんなのっぺらぼうだよオイ。
「落ち着けA」
動揺するAのズボンを、なんとか落ち着きを取り戻したリストがぐいぐい引っ張る。ずるっと落ちそうなところを慌てて抑える息子に、父は凛とした子供のような眼差しを向けた。
「前を向け。お前はまだ未熟だ……頭を働かせるのだ、挽回する策はある」
「……うっす」
一度父親を見、顔を両手でぐしぐし擦って前を向くA。先ほどは気づかなかったものの、ネオンの手当は既にされていた。すぐさま駆け寄ったリオナとイザベラ、シルヴァは、後処理をするとA側へ向き、大丈夫だといわんばかりに口角を上げて見せる。ネオンはもともと白い肌をやや青ざめさせつつ起き上がると、俺に苦笑した。
「大丈夫だよ、慣れてるから。邪魔してごめんなさい……！」
ぼそぼそと言っていると、舞台上に居るロンドが、「あー…」と声を出し始めた。ざわめいていた観客たちが、魔道士の少年に注目する。
彼は、ふはっと笑った。
「すいやせん、いやあ、これからどんっと使おうとしてた道具がちょいと誤作動しちまったみたいなんでさァ。なあ、二人共」
「えっ、あ、そうですね……！」
「やれやれ、裏方もお茶目みたいだ」
((ロンド、ちゃんと考えて言ってるんです/だよね？))
とりあえず乗っていく二人だが、内心不安そうだ。そんな心中を知ってか知らずか、ロンドは高らかに両手を掲げ、まるで歌うように続ける。
「もう季節は夏。俺ァこないだ本で読んだんですがねィ、とある所ではこんな祭りがあるらしいんでさァ。なんでも、その場所では＿＿＿」
その時、空が赤く染まった。同時にロンドがにやりと笑う。
「トマトを
嘘だけど。
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モモハ(プロフ) - そらもちさん» あざーっす！アッもしかしたら中だるみなんでもないッス！てへ！(棒) (2019年4月28日 11時) (
レス) id: 98af2b3beb (このIDを非表示/違反報告)
そらもち - 面白いっすね！続編も読むぜよ(｀・ω・´) (2019年4月28日 10時) (レス) id: 35f31302c7 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ひかげのこさん» ありがとうございます！めっちゃ張り切ります(*´ω｀*) (2018年12月12日 17時) (レス) id: 0785378cec (このIDを非表示/違反報告)
ひかげのこ(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました！更新頑張って下さい！ (2018年12月12日 15時) (レス) id: 256366ff3c (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - 866さん» がんばります！(ﾃｽﾄｦﾔｯﾂｹﾀﾗ() (2018年10月8日 18時) (レス) id: 937a2c5722 (このIDを非表示/違反報告)
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