俺は魔王で嫁が勇者でギャグ小説ってもう意味わかんないけど楽しくやってます。【名前変換オリジナルファンタジー】

120枚目 ページ32

第二ラウンド、猫カフェ。

「猫はいいよな……あ、欠伸した」

「痛っ、え、爪ちょやめどこがいいん！？」

どでかい白猫を膝の上に載せ、幸せそうなため息を吐くパリス。その前ではAが黒猫にひっかかれ、涙目で勇者を見やった。

パリスはしばらくほのぼのとするが、不意にハッとする。気持ちよさげに喉を鳴らす猫を悔し気に抱きしめ、魔王を睨みつけた。

「さては、俺を懐柔でもするつもりか。こ、こんなにゃんこに屈しないからな卑怯者！」

「にゃんこ……」

「まったく。こんな国に猫カフェがあるとはな。誤算だった」

視線を落としたパリス。Aはコーヒーを飲み干した後、何気なく尋ねる。

「誤算か？こんな国だって猫カフェくらいあるぜ。世界一すげえんだ、キャバクラもガールズバーも完備してんだよこっちは。ま、おっさんは行ったことないけど……」

「例えが不純だ。けど、ん……あんまり、身分の上下とかないんだな」

にゃ、と小さく鳴いた白猫を見て、勇者は目を細める。肉球を優しく包むと、ふにふにした感触が伝わった。魔王におっさんは再度襲来した黒猫をなんとか追いやり、ひっかき傷だらけの顔を彼に向ける。

「ねえってことはないけどね。一部の貴族ズはめんどくさいし。どこの国だってそんなもんだろ」

「そういうもんか。俺てっきり、この国の魔王は金にものを言わせて美女をはべらかす一夫多妻系魔王だと思ってたんだ。毎晩女とっかえひっかえのよ。そんな中にリオナが嫁入りとか、マジで焦ったんだ」

もちろん今だって焦ってはいるぜ、と付け足すパリス。一夫多妻系て何、草食系肉食系的な、それのアダルト版的な？

そういやリオナちゃんとはまだAくらいまでしか言ってないよねそういえば。ファーストミートのでこちゅーでしょ。あとなんかよくわかんないタイミングの口移しっていうね、記憶にないけど。

ねえ言っていい？この小説言うてあんまり恋愛とかないと思うの俺。なんかねえ、いや無理にとは言わないけどね。俺じゃなくてもいいから誰か恋しないわけですかね？イザベラちゃんはほら、アレだろ？ヴァルくんとかにアレなわけだからアレだけどさ。アルくんも前誰か読者さんのリクでどんちゃんしてたし。

ムード作んの苦手で他で恋愛小説書いてるからってさ、ここに潤いがないのは良くないと思うぜこの小説作ってる人ー。おっさん青春ものでどきどきわくわくしてみたいんだけど！

以上魔王の心の叫び。深夜１時更新の叫びでした。

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