116枚目 ページ28
その日の夜。
牢獄に入れられた少年は、悔し気に壁を叩く。鉄格子の先にある星空を睨み、歯ぎしりした。
「やっと、やっとここまで来たのに……！」
リオナを助ける為に来たってのに……それがこのザマかよ。
「ざまあねえな、俺」
勇者は一人苦笑した。白い肌も、艶やかな金髪もすでに、土ぼこりにまみれ掠れている。
「夕食を持ってきました」
「いらねえ。敵の出すもんなんか食えるかよ」
夕食のビーフシチューとミックスジュースを持ってきた少女。長い黒髪をポニーテールにし、比較的動きやすそうな軽めの、ふわっとした桃色のドレスを纏っている。彼女はあら、と檻の前にしゃがみ、勇者と目線を合わせた。
「毒なんて入ってないわ」
「っ！リオナっ！？」
星空から檻の外へと顔を背け、勢いよく鉄格子に掴まったパリス。息を弾ませ、呆然とした、俗に言う阿呆面を見せるパリスに対し、リオナは穏やかに微笑む。彼女は小さな扉から、檻の中へと夕食を入れた。
そのおいしそうな匂いにお腹が鳴り、勇者はひどく赤面する。
「さ、食べて？私が作ったの」
「い、いいのか……？リオナ、恩に着る！」
満面の笑みで、勢いよくスプーンを口に突っ込んだパリス。その体勢のまま、音もなく後ろに倒れた。リオナが困惑する。
「ど、どうしたの？」
「……こ、これ。ホントに毒、入ってねえんだよな……うぉえっ」
「は、入ってないわ。私がちゃんとレシピ見て作ったんだもの。貴方に、Aに、いつもお世話になっている人たちにもね」
＿＿＿＿某月某日。城内で、夕食を食べた者が次々に倒れる事件があった。
その中の一人は、腹痛に悶えつつ次の言葉を述べた。
「まじこれ作ったの誰だよ……ビーフシチューが殺人兵器とか聞いてないんだけど。っ……おっさん殺す気？反逆的な謀反的な……悪い、ちょっとトイレ行ってくる―！」
作った張本人は全力で目を逸らし応じた。
「誰にだって欠点はあるものね」
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モモハ(プロフ) - 健全(？)女子しょーがくせー(明日で健全(？)女子ちゅーがくせー)さん» はい！ばっちり言う経緯とかも決めてあるので、お待ちください！ (2018年4月9日 20時) (
レス) id: 7ea4a0fdca (このIDを非表示/違反報告)
健全(？)女子しょーがくせー(明日で健全(？)女子ちゅーがくせー) - モモハさん» リクエストお応えありがとうございました！なかなかいい感じですなぁ。さてさて名物リオナちゃんの「ど、どこ行ってたのよ！」を待ってます！よろしくです！ (2018年4月9日 12時) (レス) id: 0262f2c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - 健全(？)女子しょーがくせー(卒業して、いま春休み真っ最中)さん» そうだったんですかΣ(･ω･ﾉ)ﾉ！いえいえ、描いていただけただけでも光栄です！これからもよろしくお願いしますね(*´▽｀*) (2018年3月30日 13時) (レス) id: dd38aab961 (このIDを非表示/違反報告)
健全(？)女子しょーがくせー(卒業して、いま春休み真っ最中) - モモハさん» もう、そちらに画像提供ができなくなったわけです。ごめんなさい！かくといっておきながら、中途半端なことしてしまって！ごめんなさい！ (2018年3月30日 10時) (レス) id: 0262f2c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
健全(？)女子しょーがくせー(卒業して、いま春休み真っ最中) - モモハさん» すみません！どうしても、飛べない事情が分かりました！私トンでもないミスを犯していまして、私ログインしてないので、iPadでアップロードしてるんですよ。それで、諸事情によりそのアップロードした画像を消さなければならないわけでして、それで (2018年3月30日 10時) (レス) id: 0262f2c5b7 (このIDを非表示/違反報告)
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