俺は魔王で嫁が勇者でイベントあり過ぎてもう意味わかんないけど楽しくやってます。【名前変換オリジナルファンタジー】

69枚目 ページ27

「ダメ」

「えー？」

「だーめ。おっさん怒りますよー」

にゃう……と頰を膨らませてソファに座るカペルに、やれやれとAは息をつく。と、同時に叩かれた扉。どーぞ、と言ってヴァルくんに扉を開けてもらうと、リオナちゃんとソフィちゃんが入ってきた。

リオナちゃんはAに綺麗な会釈をすると、小さな客の来訪に気づいた。カペルはソファから耳と目を覗かせ、ぴくっと反応する。

「A、誰この子」

「ご、誤解しないでくれ！別に浮気とかそんなんじゃないかr」

「全然誤解してないわ。むしろ貴方がロリータコンプレックスに目覚めて幼女を連れてきたのかと」

「リオナちゃんそれ以上言っちゃダメ。っつーか貴女とこの子の歳もあんま変わんないでしょ⁉」

二人のやり取りを見て、じっと固まっているカペル。少し不思議に思ったソフィが、ソファに座る彼女と、かがんで目線を合わせて尋ねる。

「あのあの、私はソフィと申しますっ！お名前はなんでしゅか？……う」

「にゃはは、カペルはカペルだよ。ごらんのとーり、ねこみゃたです！」

「猫又、な。俺が居た村の子なんだけどさ、ハローワークしに来たっつってんだよ。でも……」

「あら、いいじゃない」

「にゃ？」

リオナの発言に、とっさに反応したカペル。ソファからとててと彼女のもとに移動し、キラキラした目でリオナを見上げる。

「いいの？本当？」

「ええ、別にいいじゃない。ねぇ、貴方？」

これさぁ、YES以外の選択肢あります？

70枚目→←68枚目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す