迷走＊ワールド

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「わわわっ！ダメだよ！藤ヶ谷っ！」


覆いかぶさる藤ヶ谷の胸を力強く押すが、明らかに重力の関係で上が有利だから重い。
ずずずっと上から押してくる。



「なんで、別にいいじゃん。俺だって恋人の藤ヶ谷でしょ。」
「いやいや、そうだけど。そうじゃない…！藤ヶ谷に悪いっ！」
「……あっちの俺はいいな、こんなにも北山に愛されて、」



藤ヶ谷の手が俺の頬にかかり、上向かされたところに藤ヶ谷の唇が再び落ちてきた。


「……んっ、」


触れるようなキスが徐々に深い口付けへと変わってゆく。藤ヶ谷の手がシャツの中へと入ってきて、胸を滑り、胸の先端を手のひらで撫で上げる。
びくっ、と身体を震わせ背中を反らし、下半身は反応してしまう。



目の前の人も藤ヶ谷だけど、やっぱり元の世界の…恋人の藤ヶ谷に申し訳ない。
それでも、『俺』を求める目の前の壊れそうなふじがやを見過ごすことはできない。



「……ふじがや、」
「……北山、好きだ......」



きっと、それは俺じゃない。
その瞳に映るのは、思い出の中の俺でしょ？
ここで受け入れても、誰も報われないことは分かってる。



「ふじがや、俺も好きだよ。でも、今日はこっちで我慢して？」



覆いかぶさってる藤ヶ谷から何とか抜け出し、藤ヶ谷の腕を引っ張り身体を起こさせるとソファの背にもたれさせた。俺はソファから降りて、藤ヶ谷の前に跪き、バックルを緩めた。



「……口でしてくれるのか？」


その問いに、見上げて微笑んだ。
大好きだよ。ふじがや。
ベルトを外し終えてこくりと小さく頷くと、視線を戻してファスナーへと手をかければ、藤ヶ谷の手が伸びてきて、俺の後頭部を押さえつけてきた。


再び顔を上げれば、俺をじっと見下ろしていた藤ヶ谷と目が合う。瞳は、揺れている。
布越しにも、藤ヶ谷の中心が既に熱をもっているのが分かった。



ファスナーを下ろし、手を入れてソレを掴み出した俺を見て、藤ヶ谷は顔を歪めるようにして笑った。



勃ちかけた藤ヶ谷のモノに両手を添え、ゆっくりと口内へと含んでゆく。



好きなところも感じるところも同じだろうか。ちょっとした好奇心が湧き上がる。



喉の奥へと咥え込み、唇に力を入れながら口から取り出し、先端に舌を絡め、裏筋を舐め下ろす。
反り勃ち更に大きくなったソレに舌を這わせて先端まで舐め上げる。



「……きた、やま......こっち見て、」


きゅん、と疼いてしまう。
視線をぶつけながら、藤ヶ谷が果てるまで咥え続けた。

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