恋は何歳まで出来ますか？

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女性の…？
あ、そう言えば…
チラリと壁にかけてあるカレンダーに目を向け、日にちを目で追うと生理の予定日だった。
この週に来る予定で被っている。


私は遅れることも早く来ることもなく、きちんときていたから、藤ヶ谷くんは知らぬ間に覚えてくれていたのかもしれない。


そう言えば、計算では今日は3日目のはずだった。



覚えていてくれた嬉しさと恥ずかしさで、力が抜ける。



生理はまだ来ていない。
遅れるのは珍しいけど、最近、資格試験や新しく導入されたシステムに慣れていなくて多分ストレスが強かったのが身体に反映されたんだろう、と思った。



言った本人、藤ヶ谷くんの耳は抱きしめられていても分かるほど真っ赤だ。視界のふちに入る。



気にしてくれてたんだね。
だから、「お腹大丈夫？」って何度か労わってくれていたんだね。


藤ヶ谷くんの背中に腕を伸ばして、負けないぐらいぎゅっと抱きしめる。



「藤ヶ谷くん…まだ違うの。きてないの」
「え、？」
「だから、藤ヶ谷くんに触れたい」
「……北山っ、」



触れたい。触れてほしい。
そんなふうに思ってしまうふしだらな女だと思われても仕方ない。
でも、藤ヶ谷くん限定だよ？



藤ヶ谷くんしか目に入らない。



「覚えててくれたんだね、ありがとう。でも遅れてるみたいで、まだなの」
「あーごめん、気持ち悪いよね…覚えてるとか。本当やらかしたー！」



頭を抱える藤ヶ谷くんが可愛くて仕方ない。
覚えてくれてるのは、私のことをまだ大切に思ってくれてるからだよね？



「びっくりするほどの愛を感じました」



ネタ帳を見たお返しというぐらいに
恥ずかしがってる藤ヶ谷くんにそう声をかけた。
本当だよ。すごく愛を感じた。



「…宏光、」



名前を呼ぶ時は、あなたのスイッチが入った時。
そのスイッチが入った少し野獣になるあなたの瞳が好き。



「好きだ」



愛の言葉が降ってくるその幸せ…
そのまま床に押し倒され、被さってきた藤ヶ谷くんの背中に私も腕を回した。



この時は、この遅れてる生理の意味なんて知らなかった。ただ、藤ヶ谷くんとの触れ合える時間を作ってくれて…ラッキーとしか思っていなかった。



実は、藤ヶ谷くんの誕生日に一度だけそのままの私をプレゼントとして欲しいって言われて、私たちは何も隔てるものがないまま重なった。



外には出していたけど…


そんな奇跡が未来となった。
裕太は奇跡のベビーだったんだよ。

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