過保護な兄を持ちまして… (ページ31)

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オフィスから少しだけ離れた場所にある公園。

私が母に怒られて泣いてた時も兄がクイズ大会で上手く結果が出せなかったときも2人で一緒に行った場所。

その公園のベンチに見慣れたシルエットがあった

『はぁ、居た… 』

いざ「 Aか。」

『ねぇお兄ちゃん。なんで自分の話だけして私の話は聞いてくれないの？』

いざ「聞く必要ない。」

『私がお兄ちゃんの事好きって言っても？』

いざ「は？」

『ほんっとにうざいくらいシスコンだし、過保護だし、めんどくさいし、うるさいけど。仕事とかクイズに対しては真面目で誰よりも努力家で負けず嫌いで』

『人の話聞かないし、呆れることばっかだけど、私はお兄ちゃんがそばに居ないと嫌だよ。』

いざ「 A、」

『好きだよお兄ちゃん。』

兄はベンチから立ち上がって、優しく私の体を包む。

いざ「ごめん。俺自分の気持ちばっか優先してAの話聞いてやれなかった」

『いつも通りだからいい。』

いざ「ねぇ、俺と付き合って。ずっと一緒にいよ」

『次1人にしたら絶対許さないからね』

いざ「好きだよ」

そう言って兄と交わした初めてのキス

いざ「照れてる？笑」

『うるさいばーか』

いざ「やっぱかわいいな〜笑」

『あ！お兄ちゃん仕事！』

いざ「やっべ、すっかり忘れてた」

『ありえないんだけど笑』

いざ「じゃあまた後で！オフィスに居てね？！迎えいく！」

『はいはい笑』

過保護な兄を持ちまして… fin.