過保護な兄を持ちまして… (ページ29)

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私が中学校に上がったときから突然始まった兄の過保護。どこ行くのか何するのか必ずしつこく聞いてきた。

私は、小さい頃からの記憶を思い起こしてみた

" Aのお兄ちゃんほんとにあの人？ "

" お兄ちゃんは頭いいのにね "

" お兄さんと顔似てないんだね "

そう言えば、私が兄の部屋を掃除しようとした時

" あ！Aだめ！！それは触らないで！ "

なぜか触っちゃだめって言われた本棚の1番上の段の右端にある箱。もしかして…

私は兄の部屋に入り、1回も触らずにいたあの箱を取り出す。その箱に入ってたのは、

いざ「 A 」

『お、お兄ちゃん… 』

いざ「何見てるの。俺それだめって言ったよね？」

兄は今までに見たことないくらい怖い顔をしていた

『ごめんなさい。』

いざ「バレないようにしてたのに… 」

『なんで黙ってたの』

『私とお兄ちゃんが血繋がってないこと』

いざ「 A、俺がどんな気持ちでお前のこと守ってたと思う？」

「俺が6歳の時両親がAを養子として預かって、妹が出来た〜ってすごい喜んだんだよ俺。でも、Aが大きくなるにつれて妹に抱いちゃいけない感情を抱いてて」

「血の繋がってない兄妹は結婚出来るって知ってからはもっともっとその気持ちが強くなっちゃって、男に近づけさせなければいつか俺の事好きになってくれるかなって思ったからAの事大切にしてきたんだよ」

「でもやっぱりAは違ったんだよね。須貝さんがいるなら俺はいらない。もう俺の役目は終わったんだ」

『ちが、』

いざ「今までありがとう。黙っててごめん」

『お兄ちゃん！待って… 』

そんな声は届いてないみたいに兄は家を出てった。