君は夢の中。【鬼滅の刃】

~痛い~ ページ5

Aちゃん達と別れた後、何故か心にモヤモヤした気持ちが残ったままだった。
気づけば残り２時間の授業もとっくに終わっていて、各自帰る準備をしていた

炭「善逸、どうしたんだ？ずっと上の空だったぞ？」

善「え？あぁ、別に何もないけど？」

炭「そうか？だったらよかったけど…帰らないのか？」

善「帰るよ、ちょっと待ってて、すぐ準備する。」
炭治郎にそう告げ、急いで帰る準備をする。
すると、隣の席から、朝と同じような会話が聞こえてきた。

『はぁ、早く帰って善哉君の出る番組予約しなきゃ！』

Aちゃん、そんなに善哉君のこと好きなんだ…。善哉と言えば、近頃の人気モデル。
まぁ、"今の俺"とは容姿も態度も全く違うもんなぁ。

ｶﾅ「そういえば、早速今日小説書いてみたら？」

『ん？あぁ、そうだったね！書いてみるかなぁ！』

ｶﾅ「ふふっ、頑張れ、A。Aなら絶対いいのが書けるよ。」

『あははっ、ありがとカナヲ！』

小説…？確か、朝も同じような会話してなかったっけ…『嘴平君とかどう？』あれ？昼も『嘴平君のもちょうだい！』…なんで伊之助の会話しか出てこないわけ？
そういえば、伊之助のLINE、あげてないっけ？

なんだろう、やっぱ心がモヤモヤする。
ズキズキして…なんだこれ。痛いや。
別に好きじゃないって、思ってたはずなのに、君が伊之助のこと…と思うと、心が痛い。

善「小学生かよ。」

炭「善逸？何か言ったか？」

善「いいや？待たせてごめん、帰ろ。」

炭「？あ、あぁ…！」

もしこの気持ちが、届くとしても俺は付き合えない。好きだと思っても、ダメなものはダメ。
だって俺は…。
君は、気付いていないかもしれない。だけど、俺は少なくとも意識してるんだ。
この気持ちは一体なんだろうね。
わからない限り、ずっと心が痛い気がするんだ。


でも…知りたいけど、知りたくない。

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