◆ ページ34
▼
そんな彼のからかうような口ぶりに焚き付けられるかのように、彼女は一気にまくしたてて答えた。
「透真くんの料理だよ？飽きるワケないじゃん。あ〜あ、もっと懐があったかければ毎日でも食べにくるのになぁ。」
「そんなに好きなら、夜メシ食いに来れば？俺と一緒ならAもタダメシじゃん。」
「あのねぇ、いくら魁利の幼馴染みでも越権行為はしたくないの。」
「越権行為……？？」
魁利は頬杖をつきながら、彼女の熱心さを呆れたようにあしらう。
その後ろで、聞き慣れない単語に初美花が小さく首を傾げていた。
「これ以上はやっちゃダメですよ、ってボーダーラインを越えることね。正直透真くんのご飯食べられるの、めちゃめちゃ魅力的だけど……私は小細工なしにジュレのまっとうな客でいたいからね。」
「いつもありがとうございます♪」
「ちぇ、真面目かよ。」
せっかくの提案なのに、と魁利は口をとがらせる。
それを見たAはニヤリといたずらっ子のような笑みを浮かべて、魁利の顔を覗き込んだ。
「じゃあ毎日来てあげるけど、たまには魁利の給料から引いといてもらおうかな。」
「は？なんだよソレ」
「だって毎日来てほしいんでしょ？」
「べ、別にそんなこと言ってねぇし。」
照れ隠しなのか、顔を見られたくないのか、ぷいっと目を反らしながら魁利は否定する。
▲
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - 幽々華さん» お返事が遅くなりまして申し訳ありません！リクエストありがとうございます！第10章にて続編を書きますので、ぜひお待ちいただけたらと思います(^^) (2021年12月17日 0時) (
レス) id: d79e2b38c6 (このIDを非表示/違反報告)
幽々華(プロフ) - 別の機会にでも剣崎君メインの「嘘色の祝福」後日談が見てみたい…… (2021年5月29日 2時) (レス) id: 1e7a7481f9 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - 里香さん» ご感想ありがとうございます！強がる賢人と包み込む夢主ちゃん、という対比を意識したのでそう言って頂けて嬉しいです(*^^*)オチの芽依ちゃん私も好きです♪笑 またよろしくお願いします！！ (2021年1月10日 22時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - あずきさん» お返事遅くなりまして申し訳ありません。明けましておめでとうございます♪不破さんがツン担当してるのも良いですよね！嬉しいコメントありがとうございます。また今年もよろしくお願いします(^^) (2021年1月10日 22時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
里香(プロフ) - 賢人くんのお話、ありがとうございました。夢主ちゃんと賢人くんの関係性、最高でした。一番最後の芽依ちゃんも可愛かったです。 (2021年1月10日 21時) (携帯から) (レス) id: a371ba2978 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くっきーー(ﾟﾚ゜) | 作成日時：2020年12月19日 20時
