●《返事は一つだけ》カザリ ページ30
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「ねぇねぇキミもしかして学校帰り？」
「良かったらこの後俺らと遊んでいかない？」
「イイモノあるんだ〜〜♪」
付きまとう男たちに、Aは冷めた態度で答える。
「お断りします。」
「ちっ、ふざけた態度とりやがって！」
「ナメんなよ、ガキがっ！」
その態度に逆上した男たちは、Aを強引に路地裏へと引き込んだ。
「痛っ！は、離してくださいっ。」
「ははっ！いいねぇ、可愛い声出せるじゃん。」
男たちに襲われそうになるAの頭上から、少年のような声が響く。
「そんなところでナニしてんの？」
「あぁ？誰だてめぇ？」
「その子は僕の大切な獲物なんだ。勝手に手出ししないでほしいな。」
「何言ってんだ？俺の獲物とかバカだろww」
「あひゃひゃ！」
その言葉を嘲笑う男たちに向けて、目深にかぶった帽子の下からカザリが呟く。
「だいじょーぶ。いま、僕が助けてあげるから。」
そう言ってカザリが手をかざすと、男たちを巻き上げるような激しいつむじ風が吹いた。
取り巻いていた男たちがいなくなったAは、カザリに駆け寄って頭を下げる。
「助けてくれてありがとうございました。……じゃあ、私は……っ！？──」
ｶﾞｼｯ
「え？」
「なぁに勝手に帰ろうとしてんの？」
カザリは立ち去ろうとするAの腕を掴んだ。
アイボリー色の重たい前髪の隙間から鋭い視線がきらりと光る。
「え、だって……。」
「助けてあげるとは言ったけど、逃がしてあげるとは言ってないよ？」
カザリの言葉に、Aはひやりと肝を冷やす。
「……あれれ？もしかして、タダで助けてもらえると思った？
ヤダなぁ。ボクはそんなお人好しじゃないんだけど。」
そう言って思惑ありげに口角を上げるカザリ。
「もちろん、助けた対価を要求するよ。……それに言ったよね？君は僕の獲物だ、って。こうして僕に捕まった以上、もう逃げれないよ。」
笑顔とは裏腹に冷たい声が、Aをジリジリと追い詰める。
後退ろうとするAの背後は、もう壁しかない。
これ以上逃げないように、その壁に手をついてカザリは笑った。
「……さあ、僕のモノになる準備はできた？
まぁ君に拒否権はないけどね。」
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くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - 幽々華さん» お返事が遅くなりまして申し訳ありません！リクエストありがとうございます！第10章にて続編を書きますので、ぜひお待ちいただけたらと思います(^^) (2021年12月17日 0時) (
レス) id: d79e2b38c6 (このIDを非表示/違反報告)
幽々華(プロフ) - 別の機会にでも剣崎君メインの「嘘色の祝福」後日談が見てみたい…… (2021年5月29日 2時) (レス) id: 1e7a7481f9 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - 里香さん» ご感想ありがとうございます！強がる賢人と包み込む夢主ちゃん、という対比を意識したのでそう言って頂けて嬉しいです(*^^*)オチの芽依ちゃん私も好きです♪笑 またよろしくお願いします！！ (2021年1月10日 22時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - あずきさん» お返事遅くなりまして申し訳ありません。明けましておめでとうございます♪不破さんがツン担当してるのも良いですよね！嬉しいコメントありがとうございます。また今年もよろしくお願いします(^^) (2021年1月10日 22時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
里香(プロフ) - 賢人くんのお話、ありがとうございました。夢主ちゃんと賢人くんの関係性、最高でした。一番最後の芽依ちゃんも可愛かったです。 (2021年1月10日 21時) (携帯から) (レス) id: a371ba2978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くっきーー(ﾟﾚ゜) | 作成日時：2020年12月19日 20時
