★《Kiss me more》バンバ ページ16
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「バンバおかえりなさい！……あれ、トワは？」
そう言ってバンバを出迎える少女は、リュウソウ族の伝統的な刺繍が施されたワンピースを着ている。
彼女は、主にバンバ兄弟をサポートしているリュウソウ族の仲間だ。
龍井家に身を寄せるコウたちとは違い、バンバ兄弟は人里離れた場所に、Aと暮らしていた。
「あいつはコウたちのところだ。」
「そうなんだ。あなたも一緒に行けばいいのに。」
「必要があれば行く。なければ行かない、それだけだ。」
コウたちと尚も距離を置こうとするバンバをAは心配そうに見つめるが、本人の主張に素直な理解を示した。
「それもそうだね……あれ、そのケガは？」
「……稽古の時に切ったものだ。」
「ふーん、そうなんだ……ってなると思う？怪我の種類を見分けられないほど、私だって未熟じゃないよ。」
「これしきの怪我など、大したことはない。」
そう言って強がる素振りのバンバにも、Aは引き下がらない。
「そりゃ人間よりは頑丈かも知れないけど、ドルイドンに負わされた傷でしょ。万が一のことを考えておくべきよ。」
「……やはり、Aには敵わないな。」
「やめてよ、口喧嘩が強いみたいじゃん。」
戸棚から救急セットを取り出し、テーブルの上に広げながら、拗ねたような口調でバンバに答えるA。
一方のバンバは、からかうように言葉を続ける。
「違うのか？……昔からトワとよく喧嘩していただろ。」
「うっ……それはそうだけど。」
「気にするな。それがAの良いところでもある。」
「バンバが言うなら、褒め言葉として受け取っておくね。」
手際よく腹部の傷を手当てしながら、Aはバンバに笑いかけた。
「はい、できた。今日の治療代は高くつくよ？」
「……ふっ、何が望みだ？」
「ん〜、じゃあとりあえずちゅーして？」
Aの要望通り、バンバはAの顎に手を置いてゆっくりと唇を重ねた。
そして、バンバの背中にAの手が回されると、それが合図であったかのように、バンバは角度を変えて何度も唇を啄むようなキスを降らせる。
ぷは、と唇が離れると満足したようにAは口角を上げた。
それを見たバンバは、呆れたように腕を組んで呟く。
「まったく……お前のワガママには付き合いきれんな。」
「とか言って、付き合ってくれるでしょ？」
「……さぁな、気分次第だ。」
素っ気なく答えるバンバだが、その瞳は愛おしそうにAを見つめていた。
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★《誰の手をとる？》浅倉 威 &手塚 海之 & 芝浦 淳→←・
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くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - 幽々華さん» お返事が遅くなりまして申し訳ありません！リクエストありがとうございます！第10章にて続編を書きますので、ぜひお待ちいただけたらと思います(^^) (2021年12月17日 0時) (
レス) id: d79e2b38c6 (このIDを非表示/違反報告)
幽々華(プロフ) - 別の機会にでも剣崎君メインの「嘘色の祝福」後日談が見てみたい…… (2021年5月29日 2時) (レス) id: 1e7a7481f9 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - 里香さん» ご感想ありがとうございます！強がる賢人と包み込む夢主ちゃん、という対比を意識したのでそう言って頂けて嬉しいです(*^^*)オチの芽依ちゃん私も好きです♪笑 またよろしくお願いします！！ (2021年1月10日 22時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - あずきさん» お返事遅くなりまして申し訳ありません。明けましておめでとうございます♪不破さんがツン担当してるのも良いですよね！嬉しいコメントありがとうございます。また今年もよろしくお願いします(^^) (2021年1月10日 22時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
里香(プロフ) - 賢人くんのお話、ありがとうございました。夢主ちゃんと賢人くんの関係性、最高でした。一番最後の芽依ちゃんも可愛かったです。 (2021年1月10日 21時) (携帯から) (レス) id: a371ba2978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くっきーー(ﾟﾚ゜) | 作成日時：2020年12月19日 20時
