17:貴方のせい ページ17
『樋口さん、近くまで送って下さりありがとうございました。』
｢いえいえ！今日はお疲れ様でした！｣
私の考えに、樋口さんは否定することなく｢もし先生がお引っ越しされるようでしたら、私も一緒に転居先を探すお手伝いをしますよ！｣と、心強い言葉を言ってくれた。
まだ引っ越しするとは決めた訳じゃないけど、時間がある時にネットでヨコハマ市内のアパートやマンションの空き状況をチェックしておこうかな。
｢Aちゃん｣
住んでいる部屋の鍵を鍵穴に差し込み、ガチャガチャと音を鳴らしながら扉を開けていると、聞き覚えのある声が私のすぐ隣で聞こえてきた。
『太宰さん……』
私の名前を呼んだ相手が分かった瞬間、急いで鍵を開けて玄関に入ろうとした─けれど、太宰さんに｢待って｣と言われてしまい、反射的にその場で部屋に入る動きを止めてしまった。
｢Aちゃん、今日私を避けている気がしたけれど、もしかして何かあったのかい？｣
｢私が避ける原因を作ったのは、貴方のせいですよ｣と言いたくなるのを抑えることに今は必死だ。
｢Aちゃん……？｣
太宰さんは、何故か涙をポロポロと流している私の顔を覗き込んできた。
『太宰さん、ごめんなさい……私……』
顔を両手で覆う私を、太宰さんは人目など気にせず、優しくそっと抱き締めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 88人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もえ(プロフ) - 中原ミレーさん» 最後まで見て下さりありがとうございました！ほんとにですね！2人とも、末永くお幸せにー！ですね！ (2022年12月26日 20時) (
レス) id: ead2063f7d (このIDを非表示/違反報告)
中原ミレー - 完結おめでとうございます(*’ω’ﾉﾉﾞ☆ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ太宰治様と夢主ちゃん両思いになって本当に良かったです♥️実は、中也様も夢主ちゃんが好きだったりはあるんですかね？ (2022年12月26日 16時) (レス) @page17 id: 0a096edc85 (このIDを非表示/違反報告)
中原ミレー - もえさん» 太宰治様､泣いている夢主ちゃんを優しく抱き締めていましたね♥️住む世界は違いますが愛し合っても良いハズですよね(*｀･ω･)ゞ次回も楽しみに待ってます♥️ (2022年12月18日 21時) (レス) @page17 id: 0a096edc85 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 中原ミレーさん» 突然！？の夢主ちゃんの決断でしたね……😥中也のあの言葉もあり、夢主ちゃんは色々と悩んでしまっているのかもしれません……🤦♀️ (2022年12月14日 22時) (レス) id: ead2063f7d (このIDを非表示/違反報告)
中原ミレー - 今回もとっても面白かったです‼️夢主ちゃん､中也様に怒られてから太宰治様の顔を余合わせられなかったですね…しかも夢主ちゃんの引っ越し。このままどうなってしまうのか気になって来ました( ﾟдﾟ)ﾊｯ!次回も楽しみに待ってます❗ (2022年12月12日 7時) (レス) @page16 id: 0a096edc85 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もえ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mokomokohi8/
作成日時：2022年9月23日 23時
