お隣りさんちのヒョクチェくん3

社長の頼み ページ1

社長『A！すまん！！』


ある日の事務所。

突然、社長に呼び止められた私は。
唐突に、謝られた。

なんだか、嫌な予感がする………


『その先は聞きたくないんで、失礼しますね』

あっさり逃げようとすると。


社長『ちょっと待ちなさい！どうにかOFFの日も作るから！だから話を聞いてくれないか！？』

再度、呼び止められた。



……ほんと？

休みがもらえる？？


最近、丸一日休みがなくて。
ヒョクとドンへオッパに会う日にちも、決められなかったから。
かなり有難い条件ではあるけれど。


『……丸一日、休みくれます？』

社長『丸一日！？さすがにそれは難しいな……』

『じゃ、嫌です。お疲れさまでしたー』

社長『待ちなさい！わかった、どうにかするから！だから、私の頼みを聞いてくれないか？』

『約束ですからね？で、頼みって何ですか？』

社長『Aがこういうのが苦手なのは、重々承知してるんだが。取引先主催のパーティーに、顔を出して欲しいんだ。先方のご子息が、Aのペンらしくてな』

『え！？そんなの、絶対嫌です！私が愛想笑いとかできないの、知ってるじゃないですか！！』



冗談じゃない！


私は、表面上の付き合いとか。
何より苦手なのに。


社長『う……まぁ、そうだよな。私も一度断ったんだが、先方がどうしてもと言って、聞かなくてな。やっぱり断っておくよ。さっきの休みも、なかったことにしてくれ……』

社長は、ガックリ肩を落としてうなだれた。



え。


休みは、欲しい……！！

このままじゃ、ヒョクたちに会えない！



『……社長！やっぱり私、やります！その代わり、しっかり休みは下さいね？』

社長『ああ、もちろん！ありがとう！すまないが頼む！』


こうして私は、休みをもらう代わりに。

大嫌いな、表面上の人付き合いを、引き受けた。

エスコート→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す