僕達の歌姫【BTS】

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〈TH side〉





ピロンと、携帯が通知を受け取った音にやっと、重たい瞼を開ける。
寝そべったまま、携帯を開けばそこにはジンヒョンからのグループカトクが。







JN「ジョングク、卒業！！」






【画像】









ジョングクが花束を持って嬉しそうに笑っている。その周りにはもちろん、ヒョン達もいて。
心の中で、おめでとうという。









PDから非公開の報告を受けてから、日々は目まぐるしく過ぎていった。
デビューに向けてのダンス練習に、ボイトレ、レコーディング、ログ撮影。
もちろん、俺とAはログには映らない。
頭の中では仕方ないとわかっていても、6人で楽しそうに笑っているみんなを見ると、黒い感情が俺を染めていく。









本当は今日のジョングクの卒業式も行けるはずだった。けれど、万が一の可能性を考えて、マネージャーから直前に1人、留守番を強いられた。
みんなの前では「残念だなぁ」なんて言って笑って。けれどそれが余計悲しくなって。
ジョングクには申し訳ないけど、朝の見送りをしなくて済むように、夜更かしをしてゲームをした。
何も、ほかの事を考えなくていいように。









部屋の時計を見ると、時刻はちょうど13時。
朝ごはん兼お昼ご飯を食べようと、ベットから出てリビングに降りる。
冷蔵庫から、ジンヒョンが作ってくれたであろうスパゲッティを取り出して、レンジで温める。
ウィーンと次第に温まっていくスパゲッティを見ながら、みんなが帰ってくるまで何をしようか考える。









「…はぁ。」









昨日のうちにほとんどのゲームはクリアしてしまった。
だからといって、もう一度やり直すのもつまらないし…。
何しよう？









やる事が思いつかずため息を着いた時、がチャリと玄関のドアが開いた音がした。

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