検索窓
今日:17 hit、昨日:24 hit、合計:389,280 hit

ページ34

〈TH side〉






「…え?」







俺とAだけが残された部屋に、自身の乾いた声が響く。



















ほんの数分前、時間通りに事務所に着いた俺達は会議室に通された。
そこで、「お前達のデビューが決まった」と聞かされた。







驚きの報告にみんなで喜びを分かちあい、やっと努力が報われたと思った。
そのまま、今後のスケジュールや公開ログの話を聞き、全員で会議室を出ようとした時、俺とAだけがPDに呼び止められた。
そして、








PD「お前達をログには出さない。」









その一言により、先ほど熱くなった胸はすーっと冷たく冷めていった。









PD「悪いが、お前達を公開するわけにはいかないんだ。」









PDが何を言っているのか、必死に頭を回転させる。だけど、「デビューは出来るけど非公開」という意味を理解したくはなかった。









俺は、何かしてしまったんだろうか。
努力が足りなかった?
ホントはいなくてもいいメンバーだった?
みんなにとっては邪魔な存在?
考えたくないと思えば思うほど、くだらない疑問ばかりが思い浮かぶ。









「…どうして……」









俺が小さく呟いた言葉は、PDの耳には届かない。
けれど隣に立つAが一瞬、こちらを見た気がした。









『分かりました。』








しかし、AはすんなりとPDの話を飲んだ。
俺は驚いてAを見る。だけど彼女はいつもと変わらない表情で、PDを見ているだけだった。









PD「悪いな。」









PDの言葉に対して一言「失礼します」とだけ言って、Aは俺の手を引いて会議室を出ていった。
そして、廊下沿いにあるソファに俺を座らせた。

・→←第5章 非公開練習生



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (176 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
899人がお気に入り
設定タグ:BTS , 防弾少年団 , 紅一点   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のあ(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです!!精一杯頑張らせていただきます!! (2020年2月4日 19時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - めちゃくちゃ面白いです!頑張ってください (2020年2月4日 2時) (レス) id: 4d0761b887 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ロゼさん» そんな風に言って貰えて光栄です(泣)ロゼさんの事応援しながらたくさん更新して待ってます!!頑張ってください!! (2020年1月30日 7時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ - ぐわぁぁぁぁぁ 既に涙がポツリと…w悲しい感じの話が好きなんで私には嬉しいですw でも…受験終わるまで没収されるので続きが……読めない…ттあぁぁぁぁぁ… (2020年1月28日 19時) (レス) id: e951c39958 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ロゼさん» 楽しみましょう!!!!!作者、悲しい感じのお話しか書けないんですよね…((楽しみにしててください!! (2020年1月28日 6時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:のあ | 作成日時:2020年1月14日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。