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『大丈夫ですよ、私』
僕の視線に気付いたAが優しく微笑む。
その笑顔がどことなく泣いているように見えた。
「…なんでそんなになるまで、頑張るの？」
ポロリと、口からそんな言葉が出た。
僕だって、どちらかと言うとストイックな方だと思う。
少しでもみんなに追いつけるように、最後に入った差を埋めるために、こうして寝る間を惜しんで練習しているんだから。
だけど、Aは比じゃない。
こんなに小さな、華奢な身体がボロボロになるまで、ひたすら自分自身に鞭を打ち付ける。
…見ているこっちが辛くなるほどに。
『んー…何でだろう…？』
僕の質問にAは首を傾げる。
『…多分負けたくないのかな。』
「負け？」
Aの言葉をもう一度繰り返すと、Aはあはっと笑って髪をかきあげた。
その1連の動作があまりにも綺麗で、つい見惚れてしまう。
『…ジョングクに「いらない」って言われた時、そりゃめちゃくちゃムカついたんですけど笑
…でも最もだなって思っちゃったんです。』
大きな瞳を伏し目がちにして、Aは言葉を紡ぐ。
『認めざるを得ない、自分の実力と…才能の違いに。』
ふぅっとAが息を吐く。
僕は次の言葉を待つ。
『でも、例え才能が違くても、この場所は私が初めて必要とされた場所なんです。…私がいてもいいって言われた場所なんです。』
その言葉に、ジンヒョンがジョングクに言った言葉を思い出す。
『だからこれは、自分との勝負なんです。…ジョングクを見返したいのもあるけど笑
人に無理って言われた事って、絶対やり遂げたくなるんですよね』
馬鹿ですよね〜なんて言って苦笑いするA。
そんな彼女を見ていたら、身体が勝手にAを抱きしめた。
『…ジミンオッパ？』
汗がついちゃいますよなんて言って僕の胸を必死に押し返すけど、その手にはほとんど力を感じない。
「Aは僕達に必要だよ。だからお願い。あまり無茶はし過ぎないで？」
そう言って腕の中のAを見ると、一瞬驚いた顔をして、だけどすぐに僕達を魅力したあの笑顔を見せた。
『…ありがとうございます、オッパ。』
その言葉に僕達は顔を見合わせて微笑んだ。
･
･
もしこの時から、
もっと彼女に寄り添っていてあげられたなら、
僕達の未来は変わっていたのかもしれない。
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のあ(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです!!精一杯頑張らせていただきます!! (2020年2月4日 19時) (
レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - めちゃくちゃ面白いです！頑張ってください (2020年2月4日 2時) (レス) id: 4d0761b887 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ロゼさん» そんな風に言って貰えて光栄です(泣)ロゼさんの事応援しながらたくさん更新して待ってます!!頑張ってください!! (2020年1月30日 7時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ - ぐわぁぁぁぁぁ 既に涙がﾎﾟﾂﾘと…w悲しい感じの話が好きなんで私には嬉しいですw でも…受験終わるまで没収されるので続きが……読めない…ттあぁぁぁぁぁ… (2020年1月28日 19時) (レス) id: e951c39958 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ロゼさん» 楽しみましょう!!!!!作者、悲しい感じのお話しか書けないんですよね…((楽しみにしててください!! (2020年1月28日 6時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のあ | 作成日時：2020年1月14日 11時
