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No.52【Hoseok Side】 ページ3

Aの作った歌が流れた途端、俺達はみんな涙を零した。
その歌には、普段は見せないAの弱さや、本音が詰まっているようだった。








『Love you so bad Love you so bad


君のため 偽る嘘で


Love it's so mad Love it's so mad


自分を 君の色に染める』







…戻ってくるのは、嘘だったんだな。
ふと、そんな事を思った。
Aは俺たちの事を愛してくれている。
多分それに嘘はない。
だけど、俺達に向けてくれた笑顔や表情はきっと全て嘘だったんだろう。
…俺たちのために、俺たちが心配しないように。









ずっと、Aの過去に何かがあるのは気付いていた。時折見せる彼女の表情がそれを物語っていたからだ。
だけど、Aは常に笑顔だった。
…俺が、自分のダンスに納得出来なくて、部長という負担に押しつぶされそうになっていた時。
Aは俺の顔を見て、笑顔で言ったんだ。







「ホソクが頑張ってるの、あたし知ってるよ」







俺はその言葉に救われた。
自分が頑張る意味を見い出せたんだ。
…なぁ、A。
お前が俺に言ってくれた言葉や、俺に見せてくれた表情は全部嘘だったって言うのか…?







NJ「…Aは、俺達にずっと嘘の姿を見せてたんでしょうか…」






俺と同じ事を思ったナムジュンが、そんな事を言った。
誰も何も言わないと思ったその時、ユンギヒョンが怒ったような口調で、言葉を発した。






YG「ヒョン、もう言ってもいいんじゃないですか」






ヒョンの言葉にジョングクも同意した顔でジンヒョンを見た。
だけど、俺を含めナムジュンやジミン、テヒョンは何のことだか分からない。






HS「…どういう事ですか?ちゃんと、説明してください。」






ここまで来たら、もう隠し事はやめて欲しい。これ以上、Aの事で辛い思いはしたくない。
俺の言葉に、ジンヒョンが諦めたようにため息をついて、話し出した。






JN「Aはずっと、言葉と表情に矛盾が生じてたんだ。」





俺はその一言に、言葉を失った。





JN「声は笑っているのに、顔が悲しそうだったり、人の顔を見てから表情を作っている事がAは多かった。元々、無表情のAだったけど、日が経つにつれて…特に最近は矛盾が多かった。」





今のヒョンの言葉は俺達にはショックでしか無かった。日が経つにつれて、無表情が減ったと思っていたのは、俺達だけだったのか、と。

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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , 紅一点   
作品ジャンル:恋愛
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みんぎ ARMY - のあさんの小説、好きです! (2020年5月15日 10時) (レス) id: 0f2332ca0a (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - さゆみさん» ありがとうございます!ぜひ他の作品も読んでもらえると嬉しいです! (2020年3月30日 19時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
さゆみ - とてもいい話で感動してずっと泣いてました! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 30b5ba8ba9 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ロゼさん» ありがとうございます!!!!感激です…! (2020年1月17日 6時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ - 新作も読ませて貰いますw (2020年1月16日 22時) (レス) id: e951c39958 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘塩爺 | 作成日時:2019年12月27日 12時

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