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No.60【Yunki Side】 ページ11

隣の部屋で激しい怒声が聞こえ、心配してその部屋を開けると、そこにはお互いを睨み合い、涙を流すジミンとテヒョンがいた。








「…どうした。」








Aがいなくなって、俺達はあからさまに現実から目を背けてきた。
何とかしてアイツを助けたいという想いと、実際はどうする事も出来ない現実。
その狭間で俺達は互いに傷付けあわないように生きてきた。
だけどコイツらは、その中途半端な俺達に終止符を打ちにきた。









2人は俺の質問に全く答える様子も見せず、険しい顔でお互いを睨む。
…何があったのか、大体は想像が出来る。だけど俺自身もAに関してはどうする事も出来なかった。









HS「…ジンヒョンがリビングで呼んでいます」









ホソクが恐る恐るやって来て、小さな声でそれを告げた。
さっきまでヒョンはアボジとどこかに出かけていた。そのヒョンが帰ってきて、俺たちを呼ぶということはきっと何かあったに違いない。
…だけど、もう期待して裏切られるのが怖かった。









「…ほら。行くぞ」








でも怖いからっていつまでもここにいても仕方ない。
俺は2人を引き離して、ホソクの後に続きリビングまで連れて行く。
そこには既にナムジュン、ジョングク、ジンヒョン、アボジが揃っていて。すみませんと一言謝り、俺達は席に座った。









JN「…今日、アボジとAの事務所に行ってきたんだけど…「聞きたくない!」…」









俺達が揃ったことを確認し、今日の報告をしようとジンヒョンか話し出した途端、テヒョンが悲鳴に近い大声をあげてそれを阻止した。驚いた顔でテヒョンを観れば、彼は机を見つめたまま静かに涙を零していて。
涙を拭いながら、嗚咽を押し殺して話し出した。









TH「…も、う…ぬなの…こ、とで…辛い…おも、いを…したく、ない…で、す。」








必死に言葉を紡ぐ彼に、誰もがジンヒョンから視線を逸らした。
もうみんな限界が来ている。その事は手を取るようにわかった。








SU「…Aに、会えるとしても?」








アボジの一言に俺達は思い切り顔をあげる。
その言葉を俺達はどれほど待ち望んだ事だろう。
…やっと、やっと会いたかったAに会うことが出来る。
言いたいことは山ほどあるが、Aに会っておかえりと言いたい。
俺達は安心から、涙を流した。









その先に、さらに辛い現実が待っているとも知らずに…。

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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , 紅一点   
作品ジャンル:恋愛
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みんぎ ARMY - のあさんの小説、好きです! (2020年5月15日 10時) (レス) id: 0f2332ca0a (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - さゆみさん» ありがとうございます!ぜひ他の作品も読んでもらえると嬉しいです! (2020年3月30日 19時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
さゆみ - とてもいい話で感動してずっと泣いてました! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 30b5ba8ba9 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ロゼさん» ありがとうございます!!!!感激です…! (2020年1月17日 6時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ - 新作も読ませて貰いますw (2020年1月16日 22時) (レス) id: e951c39958 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘塩爺 | 作成日時:2019年12月27日 12時

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