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No.50【Yunki Side】 ページ1

結局、Aは次の日も家に帰ってこなかった。
それでも同じグループで踊るジミンやテヒョン達はギリギリまで、Aを待っていたようだったが、間に合わずAがいない状態でダンスを踊った。







俺もジンヒョンと一緒にアイツらの文化祭を見に行ったが、どうも楽しめる雰囲気ではなく、早々に帰ってきた。
マンネたちも後夜祭にも出なかったようだ。









昨日と同じように、俺達は机を囲んでいた。









JK「ヌナは…もう俺たちの所に戻ってこないんでしょうか…」









ジョングクが、泣きながら言葉を発した。
普段は強がってなかなか泣かないジョングク。
だけど、Aがいなくなることで、俺たちはこんなにも弱くなるんだ。









ヌナがウチに来てから、みんなは日に日に彼女の魅力にのめり込んでいった。
彼女にはそれほどの魅力があったし、何より誰よりも優しく、人の変化によく気付くやつだった。
そして多分、俺たち一人一人が彼女によって救われてきたんだと思う。
…俺もそうだった。









Aとは同じ部屋で寝ていたが、俺はあの頃サークルの曲作りに必死だった。だけど、なかなか自分の満足のいく曲をかけず悩んでいた。それでも時間は刻一刻と迫るばかりで、焦っていたんだ。
ご飯も食べず、1歩も部屋から出ない日が続いた。そんな時、ヒョンやマンネたちは俺に話しかけてくることは無い。俺がイライラしているのも知っているし、多分なんて声をかければいいのかも分からない。









だけど、Aだけは違ったんだ。
いつものように部屋に入ってきて寝るかと思ったら、後ろから俺の曲を見て一言。









「オッパらしくて好き」









そのたった一言で、俺は何かから解放された気がした。
いつも、誰かのために、誰かが喜ぶために、期待に応えられるように曲を作ってきた俺。
だけど、Aの一言で俺が書きたい曲はそんなものじゃないと気付いた。
俺が描きたいのは、世の中に感じる不満だとか不安だとかを、俺が今感じている全てを曲にしたかった。
それを、アイツは。Aはたった一言で俺に気付かせてくれたんだ。









JM「…僕は戻ってくると信じてる。」









ジョングクの言葉に、ジミンが言葉を発した。









JM「ヌナは…僕達のことが大好きだって、愛してるって言ってくれました。」









その言葉を聞いた俺は、リビングを飛び出して、俺とAの部屋へ向かった。
…思い出した。

No.51【Taehyung Side】→



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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , 紅一点   
作品ジャンル:恋愛
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みんぎ ARMY - のあさんの小説、好きです! (2020年5月15日 10時) (レス) id: 0f2332ca0a (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - さゆみさん» ありがとうございます!ぜひ他の作品も読んでもらえると嬉しいです! (2020年3月30日 19時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
さゆみ - とてもいい話で感動してずっと泣いてました! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 30b5ba8ba9 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ロゼさん» ありがとうございます!!!!感激です…! (2020年1月17日 6時) (レス) id: b3b5882682 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ - 新作も読ませて貰いますw (2020年1月16日 22時) (レス) id: e951c39958 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘塩爺 | 作成日時:2019年12月27日 12時

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