アメフリレインボウー2ー (ページ3)

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#3 nimbostratus ページ3

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やっぱり気まずい。

でも向こうは案外気にしていなかったりするかも。

いつもみたいに優しい笑顔を向けてくれたり…

「……はぁ」

無意識に零れたため息。

夏休みに入ったというのに全然気持ちが高まらない。

明日この近くで開かれる大きなお祭りも

バイトがあるために友達の誘いを断ってしまった。

『あ、Aちゃん』

どんよりとしたオーラを放っていたであろう

私の背中に不意に降ってきた優しい声。

振り返れば、そこに立っていたのは

今日の仕事を終えたであろうジャムおじさん店長。

そして穏やかな表情のまま与えてくれた言葉は

その見た目通り神様みたいなものだった。

『明日なんだけど、お店夕方頃に閉めちゃうから

Aちゃん入らなくて大丈夫だよ』

「えっ？明日…？」

『明日お祭りがあるでしょ？

毎年そっちにお客さん持ってかれちゃうから

今年は夕方にはお店閉めることにしたよ』

急でごめんね、と謝る店長に

私は思い切り首を横にブンブンと振った。

ああ、ジャムおじさんって本当に優しい。素敵。

神様。仏様。ありがとう。

でも神様って

やっぱり空の上からちゃんと見ているみたい。

そんな安堵に包まれて家路に着いた私の平穏な時間は

寝る前に部屋に鳴り響いた機械音の喧騒によって

いとも簡単に崩れ去った。

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