#find out.45 ーafter Renー ページ45
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��好き��の気持ちは
そう簡単に消えてくれはしない。
それはもちろん
その想いが大きければ大きいほど難しい。
だけど
��ずっとそのままでいてね��
「じゃあさ」
どうしたって君は
俺にとって、特別で大切だから
「なんかあったらいつでも言えよ？
俺はずっと、Aの味方だから」
そんな君を、この先もずっと大切に想い続けるよ。
どんな形でも
たとえ、いちばん近くにいられなくても。
だって
誰かを想う気持ちは自由でしょ？
誰の許可も必要ない
誰にも邪魔することもできない
自分の心の中の、自分だけの、大切なものだから。
『廉こそ、急にどうしたの』
「お前が変なこと言うからやろ」
食べ進めて最後に残った
コーンの下の丸っこい部分を口に放り込んで
Aからゴミの入ったビニール袋を取り上げる。
『変なの』
「どの口が言うてんねん」
ほんの少し体温の下がった身体に
音を立てずにさらっと吹く生ぬるい風が
なんだか心地いい。
『でも、』
ベンチから立ち上がったAが振り返る。
見上げた先で、細められた瞳と視線が重なった。
『ありがとう』
柔らかな音。優しい響き。
さっきまで鬱陶しかった熱気が
空の移ろいと共に夜の狭間に消え入るように
澄んだ蒼い空気に溶けていく。
俺も、同じように願うよ。
鈍感で、負けず嫌いで、泣き虫で、怒りっぽい
そんな君だけど
どこにいても、誰といても
変わらないでいてほしい。
本当は素直で、優しくて、ひたむきで
間抜けで可愛いところもいっぱいある
俺の大好きな、Aのままで。
そしてその笑顔をたくさん続けて
たまには俺にも見せにきてくれたら嬉しい。
「っしゃ、帰るか」
いつかのように公園から家までの道のりを
2人肩を並べて歩いている間
お互いもう何も話さなかった。
『じゃあ、またね』
先に辿り着いたAの家の前。
「うん、また」
いつものように軽く手を振って
ゆっくり遠ざかっていく姿が
扉の向こうに消えるまで見送った。
一度大きく深呼吸をしたあと
くるっと向きを変えてふと見上げた空には
いつの間にかうっすらと顔を出していた月の淡い光が
歩き出した道の先を
明るく照らしてくれていた。
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7日目の蝉(プロフ) - lemon09さん» lemon09さんコメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです…！そう言ってくださる方がいて本当によかったです。読んでくださってありがとうございました！ (2020年12月10日 22時) (
レス) id: 8841233121 (このIDを非表示/違反報告)
lemon09(プロフ) - 急に終わってしまって寂しくなっちゃいました（笑）でも面白かったです、お疲れ様でした。 (2020年12月9日 4時) (レス) id: 2975f730a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：N | 作成日時：2020年3月12日 1時
